打って、走って、優勝へのカウントダウンだ!日本ハム・大谷翔平投手(22)が25日、楽天戦の延長11回に中越え二塁打で出塁すると、2死三塁から相手暴投でサヨナラ勝ちのホームを踏んだ。初回に今季100安打目の左前打、1点を追う8回には起死回生の同点打を放つなど3安打1打点と躍動。2位・ソフトバンクが敗れて優勝マジックは3となり、最短で27日にも4年ぶりのパ・リーグ制覇が決まる。
両拳を突き上げ、歓喜のウオーターシャワーを浴びた。「これなら何回受けてもいい。凄くうれしい」。少年のような無邪気な笑顔がはじける。延長11回、大谷がまさかの結末でサヨナラ勝ちのホームを踏んだ。
11回、2死三塁で打席にはレアード。福山の初球はワンバウンドとなって捕手・足立が後ろにそらし、三塁走者・大谷は本塁へ勢いよくスライディングした。今季8度目のサヨナラ勝ち。先にソフトバンクが西武に敗れて、マジックは一気に2つ減って3となった。
大谷は11回に先頭でこの日3安打目となる中越え二塁打を放った。「弾道が低かったので(スタンドに)行きはしないと思ったけど、越えてくれると思った」。弾丸ライナーは中堅フェンスにワンバウンドで直撃。規格外の打球だった。幕切れのシーンはさすがに予想できず「レアード、打ってくれと思っていた。うれしくて、無我夢中で走った」と笑った。
チームの窮地を救ったのも大谷だった。0―1の8回2死三塁でミコライオの初球を叩き、起死回生の中前同点打。初回にはプロ初のシーズン100安打となる左前打を放った。同一シーズンで投手として勝ち星を挙げ、100安打達成はパ・リーグ初めての快挙だ。この日、札幌ドームは超満員の観衆4万1138人を集め、04年の北海道移転後初の観客動員200万人突破。節目の安打と劇的な勝利で花を添えた。
21、22日のソフトバンクとの天王山2連戦では投手野手同時出場の「リアル二刀流」の翌日野手先発という初の起用法に結果で応えた。22日の試合前。エアロバイクでの有酸素運動などで疲労回復に努めた大谷は「久々に(100球以上)投げた割に(疲れが)抜けていた」。白水直樹コンディショニング担当は「(登板後は)足が張る投手が多いが、大谷はあんまり(足は)張らない」と証言した。技術はもちろん、天性の柔軟性と肉体的な成長がシーズン最終盤の戦いを支えている。
チームは61年以来の貯金32とし、最短で27日に優勝が決まる。大谷は「あす(26日)しっかり勝てれば」と一戦必勝を誓った。最高のフィナーレはもうすぐそこに見えている。(柳原 直之)
≪球団新シーズン84勝≫日本ハムが延長11回サヨナラ勝ち。ソフトバンクが敗れたため優勝へのマジックは2つ減って3となった。今季はこれで84勝目。東映時代の61年にマークした球団記録の83勝を55年ぶりに更新。また、サヨナラ勝利は今季8度目。パではロッテの7度を上回り最多、チームで8度以上は95年の9度以来21年ぶりだ。なお現日程での最短胴上げ日は27日。
≪猛打賞なら勝率・818≫大谷(日)が8回の同点適時安打を含む3安打。今季猛打賞は9度目で通算11度目。大谷が猛打賞を記録した試合にチームは9勝2敗、勝率・818と勝利に直結するケースが多い。これで今季の安打は102本。入団4年目で初めて100安打に乗せた。投手としては今季9勝をマーク。同一シーズンに勝利&100安打は51年藤村富美男(阪神)が1勝、131安打で記録して以来65年ぶり。パでは大谷が初めてだ。なお、2桁勝利&100安打なら49年野口二郎(阪急=10勝、109安打)以来になるがどうか。
(スポニチアネックス)
大谷の活躍はすばらしい。
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