ページビューの合計

2016年9月29日木曜日

大谷翔平 日本ハム 10勝!20発!100安打!胴上げ投手・大谷、劇画ばりMVP級活躍

◆西武0―1日本ハム(28日・西武プリンス)

 日本ハムが西武に勝ち、4年ぶり7度目(東映時代を含む)のリーグ優勝を決めた。大谷は優勝決定試合では史上初となる1安打完封を同じく史上最多となる15奪三振で飾り、3年連続の2ケタ勝利をマーク。プロ4年目で初Vの二刀流右腕は「10勝・20発・100安打」という劇画でしかあり得ないようなMVP級の活躍だった。ソフトバンクとの最大11・5ゲーム差をひっくり返す「日本ハム版メークドラマ」が完結した。

 誰も想像できないことをやってのけた。大谷は地鳴りのような大歓声が響く西武プリの真ん中で、両腕を高く突き上げた。4年ぶりのリーグ制覇は人生初優勝。胴上げ投手としてつかんでみせた。

 「いやぁうれしいですね。自分の(投げる)番に回ることはなかなかあることではない。しかも、(高校先輩の西武・菊池)雄星さんが先発で、僕的には特別。勝つには最高のシチュエーション。楽しく投げられた」

 最後まで圧倒した。最速は159キロ。それでもキレのある直球、スライダーで寄せ付けなかった。5回1死から森に右前打を許すまで完全投球。5回1死一塁の中村からは、5者連続を含む15奪三振。自身の持つ球団記録1試合16三振に迫り、優勝決定試合では史上最多となる圧巻の奪三振ショーだ。自身初の1安打完封は、これもV決定ゲームでは史上初。記録ずくめの1年にふさわしかった。

 「こみ上げてくるものがありましたけど、常に淡々と冷静にいけた。自分(の気持ち)を制御できた」

 5月22日の楽天戦(札幌D)から自身最長となる9連勝で、3年連続の2ケタとなる10勝目。打者としてはシーズン22本塁打&104安打。真の二刀流としてフル回転した。この日の試合前には「最高の舞台を用意してくれてありがとうございます」と言って出陣。栗山監督は「褒めたことはないけど…最高でした」と褒めちぎった。

 栗山監督からプレゼントされたボールが“道しるべ”となった。12年冬。メジャー行きに心揺れる大谷に、同年の日本ハム・巨人の日本シリーズ使用球を手渡された。今でも岩手県内の自宅のリビングに飾ってある。こんなメッセージが青いペンで記されている。

 「大谷君へ 夢は正夢 誰も歩いたことのない“大谷君の道”を一緒に作ろう! 栗山英樹」

 リアル二刀流、日本最速164キロ、投手による先頭打者弾、投手20本塁打超え…。指揮官に導かれ、伝説的なパフォーマンスを見せてきた。岩手・花巻東高から使い、高い目標に到達するためのノルマを記した72分割の目標設定シートには毎オフ記入。ど真ん中に究極目標を書き、それを達成するために必要な要素を周辺に散らしていくものだ。「自分には時間がない。(野球人生は)長いようで短い」と緻密な目標設定のもと、時間を惜しむように突き進んできた。

 兄・龍太さんの使うグラブを見よう見まねで使い、小学3年生で本格スタートさせた野球人生。7歳上の兄の背中を追って成長し、高3夏に160キロを出した。しかし、チームの全国制覇とは無縁。負けては涙する日々だった。

 「国際大会や(21日の)ソフトバンク戦。重圧のかかるマウンドは一番成長できる。優勝を決めて、最後まで投げたことで自分が成長出来る」

 規定打席、規定投球回には届かなかったが、最大11・5差からの大逆転Vで、疑いようのないMVP級の活躍を見せた。22歳の秋。野球漫画でも描けない完全無欠のストーリーを完結させた。(小谷 真弥)
(スポーツ報知)

 圧巻の投球で、1安打完封はすばらしい。
 日本ハムの優勝は誰も思っていなかっただろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿