ついに王手!4年ぶりのリーグ制覇を目指す日本ハムは26日、オリックスに競り勝ち、3連勝。2位・ソフトバンクが敗れたため、マジックは2つ減って1となった。「3番・DH」で先発した大谷翔平投手(22)は6回に追加点となる適時打。27日の西武戦(西武プリンス)はブルペン待機し、胴上げ投手を務める可能性もある。最大11・5ゲーム差からの大逆転Vは目前。プロ野球史上に残るハイレベルなマッチレースを制し、栗山英樹監督(55)が宙に舞う。
1点差を逃げ切った直後、京セラドームの三塁ベンチ裏は異様な熱気に包まれた。選手や首脳陣は、タブレット端末などでQVCマリンで行われていたソフトバンク戦のネット中継を観戦。コーチ室にいた栗山監督は「“向こう”が(通信速度が)速いって言うから」と食堂へ移動した。そして、コーヒーカップを受け取ったそのタイミングで、ソフトバンクがサヨナラ負けした。ロッカールーム、マッサージ室、至るところで歓喜の雄叫びが時間差で響いた。
「今は考えの整理がつかない…」。会見に姿を見せた指揮官の顔は興奮で紅潮していた。ついにマジック1まで来た。11・5ゲーム差からの大逆転Vは、いよいよクライマックスを迎える。
その原動力は間違いなく大谷だ。1点リードの6回無死二塁。東明のフォーク、低めのボール球をバットの先端で拾い上げた。「ゴロで引っ張れる球を待っていた。進塁打しか狙っていなかった。安打になればなお良し」。右前適時打で2点目を追加すると、中田も左翼線二塁打で好機を広げ、この回3点を奪った。前日の楽天戦(札幌ドーム)でも同点打に、サヨナラの生還。優勝へのカウントダウンを22歳が力強く後押ししている。
21日の首位攻防・ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)では「リアル二刀流」で白星を挙げ、翌22日は打者でスタメン出場。だが、23日の楽天戦(札幌ドーム)では疲労を考慮されて先発を外れ、試合は敗れた。栗山監督は「負ければ(大谷の起用を)物凄く悩むんだよ」と胸中を吐露する。二刀流はケガをさせないことが絶対条件。この日は移動ゲームだけに、前日の試合後は野手出場に慎重な考えを示していた。だが、熟慮に熟慮を重ねた結果、「3番・DH」での起用を決断し、そして大谷も結果で応えた。
27日の西武戦。栗山監督は大谷の起用法について「このままずっと打者でいった方がいいのか、考える」と明言を避けた。「あと1つ自分たちで勝ちきるだけ」と言うように、勝てばソフトバンクの結果にかかわらず優勝が決まる。まさに二刀流の真価を発揮する舞台は整った。野手ではなく、投手としてブルペン待機し、9回のマウンドに「胴上げ投手」として立つ可能性は十分にあり得る。
「あす(27日)勝って決めるだけ」と大谷は力強く語った。栗山監督の起用に応え続けた二刀流4年目。栄冠はマウンドでつかみ取る。(柳原 直之)
(スポニチアネックス)
明日の先発は大谷だろう。
今日は打者・大谷が不在で勝てるかが問題だけど。
0 件のコメント:
コメントを投稿