「ふざけんな! と思います。こんな急にやってくるとは思いもよらなかったです。惨敗したような、大負けしたような気持ちでいます」
こう語ったのは、赤木雅子さんだ。
赤木さんの夫・俊夫さん(享年54)は公文書の改ざんを苦に’18年3月、自ら命を落とした。そして雅子さんは昨年3月、国と公文書を改ざんの指示をしたとされる佐川宣寿理財局長を相手に裁判を起こした。
「しかし、国の不誠実な態度が続きました。今年6月、国は俊夫さんが改ざんの経緯をまとめていた通称“赤木ファイル”を開示したものの、佐川氏の指示内容や理財局内での詳細なやりとりは判然としないものでした。
さらに8月には財務省や近畿財務局に対して、赤木さんは関連資料の開示を求めたものの当初“不開示”に。なにより赤木さん側は、当時の財務省幹部や俊夫さんの上司らの証人尋問を求めていました」(全国紙記者)
そんななか12月15日、国側は突如、「いたずらに訴訟を長引かせるのは適切ではない」として賠償金を全額支払うことを発表。一見、国が潔く過失を認めた形のようだが、ここで裁判は終了し、赤木さんが求めていた証人喚問も実現しないことになる。
そして、雅子さんは会見で「ふざけるな」と啖呵を切ったのだ。『MBS NEWS』によると、「金を払えば済む問題じゃない。私は夫がなぜ死んだのか、なぜ死ななければいけなかったのかを知りたい」と憤りを見せたという。
「国によって一方的に、裁判は“幕切れ”となったことで、公文書の改ざんと俊夫さんが自殺したことの因果関係はいまだ明らかにされないまま。赤木さんに賠償金は支払っているものの、『誠意を見せません』と国が宣言したも同然です」(前出・全国紙記者)
そして国に対して行われた訴訟の賠償金は、税金から支払われることとなる。今回の訴訟に関して言うと、約1億1000万円だ。そのためネットでは「税金を使って幕引きをするな!」と怒りの声が殺到している。
《赤木さんは事件の詳細を知りたくて、それには裁判しか手段がなかった。だから裁判を起こして法外な賠償金を設定したのに。それを税金でポンと払うから、詳細は開示しないよ、って。あまりにもばかにしてると思う》
《税金で金払っとけばOK! みたいな。真相は、税金のおかげで闇の中。こんな事があってたまるか》
《1億ちょっとかけて、財務省が自身と改竄に関わった赤木さん以外の人間の保身を図ったということ。当然1億円は我々の税金》
《札束で頬を張る。まことに失礼な政府。それも税金を使った》
今年6月、赤木さんは「真相が明らかになるまで、最後までやり抜きます」と本誌で語っていた。そのためには、まず国の“誠実さ”が必要だろう。
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なぜ真相を明らかにしたくないのか。税金を使っているのだから、国民にも説明の義務があるでしょう。
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