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大阪市北区の雑居ビルに入るクリニックで男女25人が死亡した放火殺人事件で、意識不明が続いていた谷本盛雄容疑者(61)が30日死亡した。事件発生から13日。犠牲者の知人やクリニックに通っていた患者からは「あまりに身勝手だ」などと容疑者への憤りと共に、動機など真相究明が遠のいたことへの無念の声が広がった。 事件で亡くなった男性会社員の元同僚の男性(44)は「なぜ多くの人が犠牲になる事件を起こしたのか、どうしてあの場所でなければならなかったのか、何も分からないままになってしまった。罪を償ってほしかった」と悔しがった。同じ被害者の学生時代の友人男性も「容疑者は何もかもが身勝手だという思い。納得がいかない」と怒りを隠さなかった。 クリニックに通っていた患者からも憤りや困惑の声が相次いだ。 クリニックで開かれていた職場復帰を目指すリワークプログラムに参加していた男性は「罪の重さを感じながら生きていってほしかった」と話す。今回の事件でクリニックの関係者も含め、知り合いが10人以上亡くなったという。「遺族の方には『死んでほしい』と思っていた人も『生きて償ってほしい』と思っている人もいただろう。それを思うと複雑な気持ちだ」 クリニックへ定期的に通院していた女性は、谷本容疑者の死亡のニュースを知ってしばらく言葉を詰まらせた後、「悔しい。生きて償ってほしかった。本人にとっても生きていた方がよかったと思う。反省して残りの人生で違う生き方ができたかもしれない」と語った。 事件があってから、女性の職場でも客から「非常口はどこですか」と言われることが増えたという。「(谷本容疑者が)どういう人生を送り、どうしてこんな事件を起こしてしまったのか。今後、同じようなことが起こらないようにするためには、真相解明が必要だった。残念です」と悔しがった。 ◇府警幹部「真実に迫れるよう捜査尽くす」 谷本容疑者の死亡を受け、大阪府警の幹部は「なぜ事件を起こしたのかは本人の口から聞かないと分からないことが多く、事件の真相解明は現実的に難しくなったと言わざるを得ない。ただ、府警としては容疑者死亡後も、押収した資料や関係者の証言を踏まえ、真実に迫れるよう捜査を尽くしたい」と話した。【柳楽未来、松本光樹、近藤諭】
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犯行の動機は何だったのでしょうか。
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