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新型コロナウイルスの「オミクロン株」を受け、政府が外国人の新規入国を原則停止するなど空港での水際対策を強化してから30日で1カ月。その間、大阪など各地で市中感染が拡大している。検疫所での検査や濃厚接触者の宿泊施設での待機だけでは感染者を完全に把握できないことがあり、水際対策から国内での対策強化に転換する段階に入っている。 政府は11月30日、外国人の新規入国を原則停止。関西国際空港では12月10日に、入国者では初めてオミクロン株感染者が確認された。 関空など空港の検疫所では厚生労働省の方針に基づき、入国者全員に抗原定量検査を実施。PCR検査が判定まで数時間かかるのに対して、抗原定量検査は約30分と短く、旅客の待機時間を短縮できるためだ。 関西空港検疫所では昨年8月から採用。陽性だった場合は関空対岸の「りんくう総合医療センター」(大阪府泉佐野市)などで治療を受ける。 陰性だった場合、南アフリカや英国など指定された国・地域からの入国者は、ホテルなどの宿泊施設で3~10日の待機を求められる。関空検疫所によると、宿泊施設は関空周辺で4カ所借り上げている。飛行機の機内でオミクロン株感染者の濃厚接触者とされた人にも宿泊施設で14日間待機することを求めた。 検疫所で行っている抗原定量検査は「PCR検査と同様に確定検査に用いることが可能」(厚労省)だが、関西大の高鳥毛(たかとりげ)敏雄教授(公衆衛生学)は「感染していても、検疫所での検査をすり抜けてしまう場合もあり得る」とする。 厚労省は、国内に到着した飛行機にオミクロン株感染者がいた場合、乗客全員を濃厚接触者として宿泊施設で14日間の待機を求めていたが、28日から濃厚接触者の範囲を縮小。さらに、同省に感染対策を助言する専門家組織は同日、指定国からの入国者や濃厚接触者の待機期間の緩和などを求め、水際対策から国内対策へ重点を移すべきだとの考えを示した。政府は水際対策の緩和に関し、年末年始の状況をみて判断する。 高鳥毛教授は「今後は市中でのPCR検査数を増やすなど、これまでと違う戦略が必要になるだろう」と話す。
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濃厚接触者の範囲縮小とPCR検査数が増えず、また後手後手の対策なのでしょうか。
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