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大阪市北区の雑居ビルのクリニックで男女24人が死亡した放火殺人事件で、谷本盛雄容疑者(61)が住んでいたとされる自宅に、36人が死亡した「京都アニメーション」放火殺人事件を報じる新聞紙面が残されていたことが捜査関係者への取材で明らかになった。谷本容疑者は11月下旬、自宅近くのガソリンスタンド(GS)でガソリン約10リットルを購入していたことも判明。ガソリンの悪用は京アニ事件と共通しており、大阪府警は放火の手法を模倣した疑いがあるとみている。 捜査関係者によると、紙面が発見されたのは、谷本容疑者の自宅とされる大阪市西淀川区の3階建て民家。この自宅ではクリニック放火事件の約30分前に2階一室の床が燃えるぼやがあった。紙面は京アニ事件を報じた新聞の1面記事で、この周辺に残されていたという。ぼやも谷本容疑者が放火した疑いがある。 2019年7月に「京都アニメーション」第1スタジオ(京都市伏見区)で発生した放火殺人事件は社員ら36人が死亡。殺人罪などで起訴された青葉真司被告は事件前、GSで携行缶に入れた約40リットルのガソリンを購入していたことが分かっている。 一方、クリニック放火殺人事件を巡っては、谷本容疑者が11月下旬、自宅近くのGSでガソリン約10リットルを購入していたことが判明。自宅の2階一室からは、ガソリンとされる液体を入れた約1・5リットルの容器が押収されている。クリニックと自宅への放火はこのガソリンが使われた可能性が高い。府警は少なくとも事件の3週間前から、甚大な被害をもたらした京アニ事件を参考に計画を進めていたとみて経緯を調べている。 ガソリンを巡っては、京アニ事件で販売規制が強化された。消防庁は総務省令を改正。GSがガソリンを容器に入れて販売する際、購入者の身元や目的の確認・記録が義務付けられるようになっている。谷本容疑者のガソリン購入もGSに保管されていた履歴から判明した。 府警などによると、谷本容疑者は自宅から銀色の自転車で現場の雑居ビルまで移動したとされる。複数の防犯カメラ映像には、谷本容疑者とみられる男性が自転車後部の荷台に紙袋のような荷物を積んでいる様子が記録されている。 谷本容疑者は12月17日午前、雑居ビル4階のクリニックにガソリンとみられる液体を入れた二つの紙袋を持参。出入り口近くの床に置いた紙袋を蹴り倒して放火し、院長の西沢弘太郎さん(49)らを殺害した疑いが持たれている。出入り口付近ではライターが発見されており、府警は谷本容疑者はこのライターで着火した可能性があるとみて捜査している。【安元久美子、郡悠介】
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社会から疎外された人間の計画的な大量殺人はテロです。また事件を模倣する者が現れるのでしょうか。
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