日本ハムの新庄剛志新監督(49)が、「サニブラウンに勝った男」として俊足が最大の武器である五十幡亮汰外野手(23)を4番候補としていることが判明した。奇抜な言動とファッションで野球界の常識をぶち破ろうとしている「ビッグボス」の理想像は、打てる4番でも、つなぐ4番でもなく、走れる4番。3年連続Bクラスに低迷するチームは、大幅に生まれ変わるかもしれない。
北海道が誇る安打製造機である近藤でも、長距離砲へと成長を遂げつつある野村でもない。新庄監督が4番候補としてひそかに期待を寄せているのが、1年目の今季に27試合の出場ながら9盗塁を決めた五十幡だった。
少し時をさかのぼる。ビッグボスが監督に就任し早速、沖縄・国頭キャンプを視察した11月上旬。指揮官は五十幡を見つけると近寄り言葉を掛けた。
「4番候補だからな。足があるから下(下半身)も使えるし、打撃技術を磨けば、(打球を)飛ばせるパンチ力はつく。オフは股関節の柔軟性をつけて」
中大からドラフト2位で入団し、1年目を打率・225、1本塁打、5打点で終えた五十幡は最初は半信半疑でその言葉を聞いていた。それでも新庄監督から詳しい打順構想を聞くと納得。自主トレを行った千葉・鎌ケ谷の球団施設で指揮官とのやりとりを明かした若武者は「期待してくださっていると凄く感じた。それに応えるように、しっかりやりたい」と目を輝かせた。
新庄監督はテレビ番組などで「僕の4番打者は6番打者なんです。6番の時に一番ランナーたまってる。4番打者は足の速いバッター」と持論を展開。さらに「僕が内野してた時、2死満塁で足の速いバッターが来ると、内野は慌てるんですよ。僕も悪送球してたし。だからそれで2点入る野球も面白い」とも語った。中学時代にサニブラウンに勝った経験があり、現在も50メートル5秒6とチーム屈指の脚力を誇る五十幡は指揮官の4番像にマッチする最高のピースだ。
もちろん、まずはスタメンの9人に入らなければ4番にも座れない。大役を務めれば埼玉・行田東小6年以来、12年ぶりとなるが「まずスタメンを勝ち取ることが大前提です」と謙虚に話す。思わぬところから巡ってきた大チャンス。身長1メートル71、体重67キロの小兵が、新打線の中心に座る可能性は十分にある。(伊藤 幸男)
▽五十幡VSサニブラウン 13年8月の全国中学校体育大会男子100メートルで埼玉・長野中3年だった五十幡は100メートルを10秒92、200メートルを21秒81でともに優勝。城西大付城西中3年のサニブラウンは100メートルで3位、200メートルで2位だった。高校では野球に集中する意向で優勝インタビューでは「陸上への未練はありません」と語り、佐野日大―中大を経て目標を達成。敗れたサニブラウンは悔しさを糧に成長し、現在は陸上界をけん引している。
◇五十幡 亮汰(いそばた・りょうた)1998年(平10)11月27日生まれ、埼玉県出身の23歳。行田東小1年で投手兼遊撃手として軟式野球を始め、6年時に外野手としてヤクルトJr.入り。長野中3年時の全国中学陸上選手権の100メートル、200メートルで2冠に輝いた。佐野日大から中大に進み、20年ドラフト2位で日本ハム入団。今季5月23日の西武戦でプロ初アーチを放った。1メートル71、67キロ。右投げ左打ち。
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凡人の私には理解不能です。
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