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中国の人権活動家として知られる元弁護士ら2人が12月上旬から相次ぎ半月以上も所在不明となり、「当局に拘束された」との見方が強まっている。2人は国外にいる重病の家族を見舞うため出国を希望していたが、「国家安全」を理由に当局に阻止されていた。23日には有志でつくる中国人権弁護士団が、自由や出国の権利を奪うのは「政府が負う人道主義に反する」との抗議声明を発表した。 関係者によると、所在不明の2人は元弁護士の唐吉田氏(53)と、作家の郭飛雄氏(55)。過去に体制批判などで当局側に拘束されたことがある。 今月10日の国際人権デーに、唐氏は北京市内の欧州連合(EU)代表部でイベントに出席予定だった。だが同日、知人に「代表部周辺は安全ではない」と連絡し、所在不明となった。 日本留学中の唐氏の長女が5月、意識不明の重体となり、都内で入院中。唐氏は長女に会うため6月に来日を試みたが、福建省の空港で「国家の安全と利益に害を及ぼす恐れがある」と当局に阻止されていた。 唐氏を支援している東大の阿古智子教授は、「拘束されたとみてほぼ間違いない」と指摘。北京冬季五輪を前に「国際的な騒ぎになると困るため、監視下に置いたのだろう」と話す。 唐氏は今月20日、「10年前と同じだ」と一度だけ知人に短い連絡を寄せた。民主化運動を組織した疑いで連行された2011年2月を指すとみられる。当時は拷問に近い仕打ちを受けて肺結核を患っており、阿古氏は「今回も十分な食事も与えられず、尋問されている恐れがある」とみる。 一方、郭氏は「また逮捕された」との発信後、今月5日頃、所在不明に。末期がんの妻が住む米国に向かう際、上海の空港で1月に出国を阻止された。李克強首相に手紙を出すなど渡航の許可を求めていたが、認められないままだった。 23日に声明を出した中国人権弁護士団は、「中国の国際イメージのさらなる悪化につながる。考えを改めるべきだ」と非難した。また、民主派を支援する台湾の「華人民主書院協会」も24日、記者会見で「親の情や人権は国家安全に優先する。2人の出国を認め、家族に早く会わせて」と要求した。(桑村朋)
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中国は、いつから人権侵害で信用できない国になってしまったか。
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