(ブルームバーグ): 新型コロナウイルスは気道から心臓、脳などほぼ全身の器官に数日以内に広がり、数カ月にわたって体内に残る恐れがあることが、米国立衛生研究所(NIH)の調査で明らかになった。
同ウイルスの体内および脳内での分布と持続性について、NIHの研究チームはこれまでで最も包括的な分析を実施したとしており、コロナの病原体が気道にとどまらず幅広くヒトの細胞内で複製され得ることを突き止めたという。
この調査結果はネイチャー誌に掲載するための審査中の原稿として25日にオンラインで公開された。まだ独立した専門家による査読は受けていない。研究チームはウイルスが体内に残るメカニズムや、ウイルスに対する体の反応を理解することは、感染者の治療を改善するのに役立つとしている。
新型コロナ後遺症に関する別の研究を率いてきた退役軍人セントルイス医療制度(ミズーリ州)の臨床疫学センター長、ジヤド・アルアリ氏は「これは極めて重要な調査だ」と評価。「これまで長い間、なぜ後遺症がこれほど多くの臓器に影響を及ぼし得るのか頭を悩ませてきた。この論文は、軽度もしくは無症状だった人でも後遺症を抱え得る理由を説明する一助になる得る」と述べた。
新型コロナ、回復から1年後に心疾患発症のリスク-後遺症研究
NIHで行われた調査は、コロナのパンデミック(世界的大流行)の最初の年に米国でコロナ感染後に死亡した患者44人の検視で採取した細胞の組織の分析に基づいている。
調査チームは、脳全体を含む体内の多くの部分でコロナウイルスのRNA(リボ核酸)が根強く残っているのを突き止めた。症状が現れてから最長230日続いたという。
NIHの研究者らはさらに、さまざまな組織保存技術を用い、発症後の最初の週に死亡した患者の肺や心臓、小腸、副腎などから採取した組織のウイルス量の検出・定量化を行ったほか、ウイルスを増殖させる実験を実施した。
「コロナ感染症による負担が最も重かったのは気道と肺だが、ウイルスが感染の初期段階で広がり、脳を含む体内全体の細胞に感染し得ることが、われわれの研究結果から集合的に示された」としている。
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脳などの体内に残ったウィルスが、後遺症の原因でしょうか。
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