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◆プロボクシング ▽WBO世界スーパーフライ級(52・1キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・井岡一翔―WBO6位・福永亮次(12月31日、東京・大田区総合体育館) WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチに臨む王者・井岡一翔と挑戦者・福永亮次が30日、試合会場の大田区総合体育館で前日計量などに臨み、井岡は52・1キロ、福永は52・0キロでともに一発パスした。10度目の大みそか決戦で、自身の持つ男子日本記録更新となる21度目の世界戦で19勝目とV4を狙う井岡に対し、35歳4か月の福永は、勝てば世界初奪取の日本史上最年長記録を更新する。KO率73・7%の“リトル・パッキャオ”は「人生をかけて戦う」と強い闘志を見せた。 ヒゲをたくわえた口元を、福永は引き締めて言った。「人生をかけているので。気持ちとか、アツイものを見てもらえれば」。計量後、約20秒間フェースオフで闘志をぶつけ合った井岡とは初対面。「テレビで見たことしかないので、すごいなと思いました。気合入った」という。初めての大みそか決戦には「見る人も多い。いい試合をして、いい年越しにしたい」と気合を入れた。 リーマンショックによる不況のあおりで仕事(型枠大工)が減り、イライラが募り酒に酔ってケンカを繰り返していた25歳の時、ボクシングと出会った。プロ20戦目でつかんだ世界初挑戦の機会。35歳4か月で世界王座奪取なら、長谷川穂積に次ぐ史上2位、王座初獲得なら越本隆志を上回る史上最年長記録となる。 井岡とIBF王者アンカハス(フィリピン)との統一戦がコロナ禍により中止。急きょ、福永が指名された。風貌(ぼう)が似ていることから、世界6階級制覇王者にあやかり「リトル・パッキャオ」と呼ばれる。本家と同じく建設現場での仕事経験や“代役”で王座奪取なら、ピッタリのニックネームとなる。 英ブックメーカー、ウィリアムヒルのオッズ(30日午後7時)は福永8倍に対し、井岡は1・06倍と断然。「今までの気持ちの全てを明日にぶつける」。福永は今年一番の番狂わせを狙う。(谷口 隆俊) ◆ドーピング検査専門機関で実施 日本ボクシングコミッション(JBC)は井岡―福永のドーピング検査について、専門機関で実施することを明らかにした。昨年末の世界戦は簡易検査で、JBCのずさんな検体管理が判明。今年9月の井岡の防衛戦では精密検査で行った。高度な検査態勢の確立は遅れ、担当者は「人手が足りないこともあり、時間がかかっている」と説明した。今回は試合後に採取した検体を、JBCで保管するという。
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余程の番狂わせでもない限り、井岡の防衛は堅いでしょう。
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