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巨人が、海外フリーエージェント(FA)権を保有しながら日本ハムを自由契約となった西川遥輝外野手(29)の獲得調査に乗り出すことが4日、分かった。プロ11年間の通算出塁率は・380と高く、近年は固定できていないリードオフマン候補として補強ポイントにマッチ。覇権奪回へ、今季を含め計4度の盗塁王を誇る俊足巧打の外野手に白羽の矢を立てる。 西川獲得調査の背景には、1番打者を長年固定できないチーム事情がある。今季は10人を起用し、最多出場は松原の77試合。成長著しいが、ヤクルトに敗退したCSファイナルSでは3試合11打数無安打と、短期決戦で課題を浮き彫りにした。 原監督には「1番打者はやっぱり大事なチームのフロントページ。そうそう変えてはいけないような場所」という持論がある。選球眼の良い西川は今季打率・233も出塁率・362でスピードが武器。巨人からは11年の藤村大介以来、10年間盗塁王を輩出しておらず、計4度の獲得を誇る通算311盗塁のリードオフマンは、補強ポイントに合致する。 先発、代打で勝負強い打撃を見せた亀井は今季限りで引退した。左打ちの外野手は松原、八百板、重信がいるがまだまだ発展途上。経験値の高い左打者の獲得は新外国人を含めて急務となっている状況で、巨人にとっては制約のない状態で交渉に乗り出すことができる利点も大きい。西川は海外FA権を保有するが、大田、秋吉とともに日本ハムを自由契約となった。現在は保留者名簿から外れて自由契約選手として公示されており、2日からは国内外の球団と入団交渉できる状態。仮にFA宣言すれば今季年俸2億4000万円の金銭補償と、人的補償が足かせとなる可能性があった。 西川にとっては新天地に旧知の仲である選手がいる。8月に無償トレードで加入した中田だ。中田が日本ハム在籍時は公私で仲が良かった。西川が加入すれば、お互いの相乗効果も期待される。 西川は昨オフはポスティングシステムを申請しながらメジャー移籍がかなわなかったが、まだまだ年齢も29歳と若い。19年には広島から丸、西武から炭谷、昨オフはDeNAから井納、梶谷を獲得するなど積極的に動いてきたが、今オフはFA市場には参戦しない見込み。今後に行われる西川との入団交渉が順調に進めば、丸、梶谷ら強打者が並ぶ外野陣がさらに厚みを増す。 ◇西川 遥輝(にしかわ・はるき)1992年(平4)4月16日生まれ、和歌山県出身の29歳。智弁和歌山では甲子園に4度出場し、10年ドラフト2位で日本ハム入団。16年の日本シリーズでは第5戦で史上2人目の満塁サヨナラ弾を放ち、10年ぶりの日本一に貢献した。14、17、18、21年盗塁王、ベストナイン2度、ゴールデン・グラブ賞4度。球宴には2度出場。1メートル81、79キロ。右投げ左打ち。 ≪固定できず10人起用≫今季、巨人で先発1番に起用されたのは77試合の松原を筆頭に10人いる。起用人数では広島と並ぶリーグ最多。1番の打率.265、出塁率.328はともにリーグ5位と苦しんだ。10試合以上の出場は松原の他に梶谷の32試合と吉川の15試合。1人の打者がシーズン100試合以上は12年の長野117試合以来出ていない。 ▽西川らの自由契約 日本ハムが11月16日、西川、秋吉、大田の3選手に来季契約を提示せず、契約保留選手の手続きを行わないと発表。西川は海外、他の2選手は国内FA権を保有。稲葉篤紀GMは「選手が取得した権利を尊重し、ノンテンダーとすることを選択した。選手に制約のない状態で、海外を含めた移籍先を選択できることが重要」と説明。ノンテンダー(テンダーは提出、申請の意)は大リーグで球団が来季保有権を放棄してFAとなることで、実績ある3選手が制約なく移籍交渉可能となる措置。西川は年俸2億4000万円、大田は1億3000万円、秋吉は5000万円。来季予想される年俸と、戦力的期待度が見合わないと判断されたとみられる。
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出塁率の高さは魅力でしょう。
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