この日は、出場校による甲子園見学がスタート。春夏連覇を狙う敦賀気比(福井)をはじめ12校が球場の感触を確認した。
甲子園入りを前に過熱する清宮フィーバー。斎藤は、目を丸くしながら切り出した。
「僕とは比べものにならない。僕は3年夏の最後だけ。1年生からなんて。身をもって経験しているのは、荒木(大輔)さんくらいでしょう」
06年夏、早実のエース・斎藤は駒大苫小牧との決勝再試合を制し、国民的ヒーローとなった。その雄姿をスタンドで見て、甲子園に憧れた清宮に、自らの経験を踏まえて3か条のエールを送った。
〈1〉甲子園をホームに感じろ 「僕の当時はスマホがなかった。新聞もあまり見なかったので、そんなに情報が入ってこなかった。でも、注目されることで、プラスに働くこともあると思う。大阪にいながら、ホームに感じられるかもしれない」。大観衆を味方につける心構えを説いた。
〈2〉王さんと夢の対決を 6日の開会式後には、大先輩の王貞治・ソフトバンク球団会長が始球式を行う。「甲子園大会100周年で、いい巡り合わせ。どうせなら、早実が開幕戦でやってほしい。始球式で見てみたい」。王対清宮のドリームマッチの実現を願った。
そして、やはり…。
〈3〉タオルは大いに使え 青いハンカチで顔をぬぐい、「ハンカチ王子」と称された斎藤。くしくも、清宮も西東京大会で黄色いタオルが話題を呼んだ。「みんな、タオルくらい使うでしょう(笑い)。使わない人がいたら、逆におかしい。汗をかいたら使わないと」。後継者に指名するかのように使用を推奨した。
斎藤は怪物との初対面をはっきり覚えている。12年6月27日の楽天戦(東京D)で、早実中1年の北砂リトル・清宮少年が始球式に登場。「体が大きかった」。あれから3年。「打線は強力ですし、投手も(西東京大会準決勝の)日大三戦で完封できた。この勢いで甲子園で優勝もいけるかもしれない」。夏の頂点を知る男は、最後に最も大きな願望を添えた。
(スポーツ報知)
後輩の活躍に刺激を受けて、斎藤の奮起を期待したい。
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