甘利明前経済再生担当相をめぐる金銭授受疑惑で、都市再生機構(UR)は1日、甘利氏の秘書との面会記録を公表した。UR職員は千葉県の建設会社との補償交渉について秘書に説明したが、「補償金額の増額を求められるようなことはなかった」としている。
URによると、職員は2013年6月〜16年1月、甘利氏の秘書と計12回にわたり面会。総務部長ら8人が対応した。
公表されたメモは10回分で、面会した職員が作成した。補償内容に関する詳しい記述は黒塗りされている。
メモによると、甘利氏の秘書は15年10月以降、「先方の話を聞いてもらうことは可能か。甘利事務所の顔を立ててもらえないか」「ウチにとってはある意味お客様だから何か力になれればと思い仲介した」とUR側に伝えた。12月には「上席の方に対応してもらえると助かる」「早々に連絡を入れて協議の場をセットしてほしい」と要望していた。
一方で秘書は「圧力をかけて金が上がったなどあってはならない」とも発言。UR側も「現在提示している条件以上の対応はできない」などと応じた。
6回面会した総務部長は記者会見し、「要請を受けて説明に行った。役員との面会も求められたが私が対応した。(部長が対応することは)特異ではあったが、圧力は感じなかった」と説明。この事案を甘利氏が把握しているか尋ねた際、秘書から「細かいことは報告していないが、把握はしている」と返答があったという。
URは千葉県の道路工事をめぐり、建設会社と11年から協議。少なくとも約2億3600万円の補償金を支払ったが、同社の苦情で工事が中断しており、再度協議していた。
[時事通信社]
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