日本ハムの大谷がロッテ戦で約2か月ぶりに先発登板。初回、デスパイネに日本最速で自己最速タイの163キロを投じた。全30球の直球のうち11球が160キロを超える剛速球。久々の先発だったこともあり、無理をせず2回2安打1失点で降板した。先発予定の21日ソフトバンクとの天王山初戦(ヤフオクD)へ向けて復活を印象づけた。チームは9回に1点リードを追いつかれ、2試合続けての引き分けとなった。
調整なんて言葉は当てはまらない。大谷が投じた日本最速の剛速球に、札幌ドームがどよめきに包まれた。初回2死二塁、デスパイネへの5球目だった。外角低めへ外れるボール球だったが、スコアボードには163キロと計時された。
「調整と思って試合に投げていない。間もあいてますし、これまで投げてないので。肩が軽い感じはなかったですけど、ブルペンと試合は違う。これから自分の状態を上げられれば」
悪夢を払拭した。7月10日のロッテ戦(札幌D)での投球中に右手中指のマメをつぶし、中継ぎ調整した24日のオリックス戦(札幌D)では投球フォームを崩した。打撃では打率3割2分5厘、20本塁打、56打点と奮闘する一方、投手・大谷は1度は故障者と同じトレーナー管轄に。「キャンプと同じ」(吉井投手コーチ)と一から投球フォームをつくってきた。
「もう個を考えるときではない。投げられなくても、イライラすることはなかった。その分、打撃で活躍して勝てればと思っていた」
45日ぶりの1軍マウンドは“長期離脱”するきっかけとなった同じ舞台で同じロッテを相手に2回38球、2奪三振2安打1失点。直球30球のうち160キロ台は11球。調整登板には十分な力投だった。
チームは2戦連続で引き分け、首位・ソフトバンクと1ゲーム差。14日のオリックス戦(札幌D)で投球回を延ばし、21日のソフトバンクとの天王山2連戦初戦(ヤフオクD)での先発に状態を上げていく。
「相手うんぬんよりも、自分の問題が大きいと思う。そこさえ消化して、自信を持ってマウンドに立つことができれば」
投手・大谷の完全復活へ強く再スタートを切った。(小谷 真弥)
(スポーツ報知)
天王山2連戦を制したチームが優勝だろう。
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