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西浦 博(京都大学大学院 教授)
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ロックダウンでも感染爆発が止まらなければ、医療崩壊による死亡者多発で悲惨な結果しかない。それも五輪の強行開催のツケでしょう。
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仮に日本でも時限的に都市封鎖(ロックダウン)が実施されたとする。その時に私が最も恐れているのは、それでも新規感染者数が持続的な減少に至らないことである。 これまでに緊急事態宣言の発令後に胃を痛めつつデータを分析してきたが、その際に私は「これで効かなかったらどうしよう」と何度も思ってきた。日本の制度上では緊急事態宣言が最後に切れるカードであるからだ。仮にロックダウンを実施して、それで満足に足る結果が得られないくらいの場合、その後には正にこれ以上切れるカードがないことになる。 そのような事態を避けたいのだが、現在までに分断が進行していると考えられ、ロックダウンに協力的に対応できなくなる方の発生も予期される。現状、既にデモが起こっているのは様々な対立する主張が存在することを反映しているためであるが、為政者はここで話し合いをしてくれないものなのだろうか。 不満が爆発していることについて耳を貸し、その気持ちを吸収しつつ説得的コミュニケーションを展開してくれないものだろうか。時限的でも良いので、そういった合意がなければ、最後のカードさえ切れない事態を招きかねないのである。 みなさんに私からもお願いしたい。どうか、今回ばかりは皆で協力して一旦切り抜けることはできないだろうか。ヒトからヒトにうつる病気の感染リスクは、まだかかっていない人の周囲の人の感染状態に依存しており、1人がかかると、次の方のリスクが急上昇することに繋がる。皆で感染が止まると、集団レベルでリスクを下げることができる。様々な不満もあるかも知れないが、皆さんの協力がなければ秋以降を見通すことができない。
西浦 博(京都大学大学院 教授)
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ロックダウンでも感染爆発が止まらなければ、医療崩壊による死亡者多発で悲惨な結果しかない。それも五輪の強行開催のツケでしょう。
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