「オミクロンが侵入してきた時と同じような感じだ。かなり広がっているのではないか」──。20日のNHK「日曜討論」で日本医師会の中川俊男会長は、オミクロン株の亜種「BA.2」について警戒を示した。BA.2の感染力は過去最強との見方が強まっている。第6波の“ピークアウト”も束の間、すでにBA.2によるリバウンドが始まっている可能性が出てきた。 ◇ ◇ ◇ BA.2は、欧州で主流の検査法ではオミクロン株として探知が難しく“ステルスオミクロン”と命名された。国内の検査法では探知できるものの、流行中のオミクロン株であるBA.1と亜種のBA.2の判別はできず、ゲノム解析で見つける必要がある。 ■広がる市中感染 ゲノム解析が実施されているのは検体の5~10%程度。把握できているのは氷山の一角だが、次々と市中感染が確認されている。 名古屋市衛生研究所は市内の感染者を中心に1日に60件ほどゲノム解析しているが、8件のBA.2が見つかったと、17日に報じられた。17日には都内でも初となる2件、18日は仙台市でもBA.2の市中感染が確認されている。 BA.1の時も昨年末から各地で市中感染が確認され、年明けの感染爆発につながった。中川会長が「同じような感じ」と言うのもうなずける。西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏(感染症学)が言う。 「BA.1から、感染力が強いとされるBA.2へと置き換わり、リバウンドにつながる可能性があります。BA.1の感染者が減っても、BA.2が蔓延すれば、全体として感染者数は上昇に転じ、最多更新もあり得る。少なくとも、ピークから、グーンと減少することは考えにくく、高止まりが続くと思われます」
感染力、重症化さらに手ごわい恐れ
気になるのが、BA.2の感染力と重症化リスクだ。BA.1よりも手ごわい恐れがある。 厚労省の専門家組織「アドバイザリーボード」はBA.2の実効再生産数はBA.1より18%増えると推計している。 BA.2が主流となっているデンマークでは、BA.2の感染力がBA.1より約33%高いとの研究がある。かつてない感染拡大を引き起こしているBA.1よりも感染力が「2~3割増」とは脅威だ。 さらに、BA.2の重症化リスクはBA.1同様、従来株よりも低いとみられていたが、そうではない可能性が出てきている。 東大医科研の佐藤佳准教授らが行ったハムスターによる実験では、BA.2が重症化を引き起こす能力はデルタ株など従来株と同等の可能性があるという。査読前、医学誌に未発表の研究結果として、15日にネット上に投稿された。 米CNNは「人間から見れば、BA.1よりも厄介なウイルスかもしれない」との専門家のコメントを紹介している。 「BA.2をオミクロン株の派生株と考えると対策を誤ってしまいます。新たにギリシャ文字の名称を付けるかはともかくとして、BA.1との目に見える差異が報告されている以上、新たな変異株として扱うべきです。BA.1を前提とした水際対策や入退院基準などは、BA.2の特性を踏まえて見直すべきです」(中原英臣氏) 2月中旬になって39度超の発熱事例が複数見られたり、かつてないほどウイルス量が多い検体があるなど1月中とは様子が違ってきている、という医療現場からの報告もある。
「ピークアウト」と浮かれている場合じゃない。
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ピークアウトでまた緩んでいるのでしょう。高止まりで、死亡者増加は、政権のコロナ対策のマズさでしょう。
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