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【モスクワ=小野田雄一】ロシア軍によるウクライナ侵攻が首都キエフ攻防の重大局面を迎えた中、ウクライナとロシアの双方から和平交渉を模索する動きが表面化した。キエフでの本格的な市街戦となれば、ウクライナとロシアの双方に膨大な人的犠牲が出るとの見通しが背景にありそうだ。総戦力では圧倒的なロシア軍が、想定した以上の損失を被っているとの指摘も出ている。 プーチン露大統領はウクライナのゼレンスキー政権を「ネオナチ」などと称し、「非ナチス化」を侵攻目的の一つとしてきた。首都陥落と政権転覆を狙っている可能性が高い。 ロシア軍部隊の一部がキエフ市内に侵入したとされる25日、ゼレンスキー大統領はビデオ声明を出し、これ以上の犠牲を防ぐべきだとしてプーチン氏に交渉を呼びかけた。プーチン政権もウクライナの「非軍事化」や「非ナチス化」を条件に、高官協議を行う用意があると応じた。 その後はしかし、停戦協議の日時や場所に関する具体的情報が伝えられていない。ゼレンスキー氏は26日の声明で「われわれは武器を置かない。わが国を守る」と徹底防衛を呼びかけた。戦況をにらみつつ、水面下でロシアとの駆け引きが行われる可能性がある。 露国防省は攻撃に伴う損失を一切明らかにしておらず、「作戦は順調だ」と強調している。だが、ウォレス英国防相は25日、「ロシア軍は24日だけで450人を失った」との分析を公表した。米国防総省も、ロシア軍は予想以上の抵抗に遭っているとみている。 露主要メディアが「特別軍事作戦」の正当化を図るプロパガンダ一色になっている中、侵攻に反対する動きも小規模ながら露国内に出ている。24日にはモスクワなど全国約60都市でデモが行われ、1800人以上が治安当局に拘束された。25日のデモでも約440人が拘束された。 昨年のノーベル平和賞を授与されたジャーナリストのムラトフ氏はネット動画で「悲しみと恥ずかしさを感じている」と表明。同氏が編集長を務めるリベラル紙「ノーバヤ・ガゼータ」は25日付紙面の記事をロシア語とウクライナ語で掲載し、反戦の意を示した。 今回の侵攻は、日頃、プーチン政権を支持してきた有識者や文化人の一部でも「理解を超える」と受け止められている。ロシア軍の人的損失が大きくなれば反発が広がる可能性もある。
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ウクライナの頑張りは朗報です。反発が高まりプーチン政権を終わりにしてもらいたい。
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