21日午後2時7分ごろ、鳥取県を中心に強い地震が発生し、同県倉吉市と湯梨浜(ゆりはま)町、北栄町で震度6弱を観測した。鳥取市や岡山県鏡野町などで震度5強、近畿や四国地方でも震度4を観測し、広い範囲で強い揺れに見舞われた。気象庁によると、震源は鳥取県中部で、震源の深さは11キロ。地震の規模を示すマグニチュード(M)は6.6と推測される。鳥取県三朝(みささ)町では86歳男性が行方不明になった。鳥取県のまとめでは、県内で16人が重軽傷。岡山、兵庫、大阪の3府県と合わせると、重軽傷者は約20人にのぼる。
北栄町によると、町内で住宅2棟を含む計7棟の建物が全壊し、約10棟が半壊した。倉吉市や湯梨浜町でも建物の損壊を確認。鳥取県各地に避難所が設置され、約3000人が避難しているとみられる。境港市では小学3年生の男児が避難途中に転倒して、右手の指を亀裂骨折し重傷。
同県は倉吉市、湯梨浜町、北栄町に災害救助法適用を決めた。倉吉市では市役所庁舎が損壊したため職員らが屋外へ避難。市内の同県中部総合事務所に市の災害対策本部を置いた。三朝町で行方不明の男性は、「竹を切りに行く」と言って地震前に家を出たまま帰宅していないという。同県伯耆(ほうき)町によると、町内の県道で土砂崩れが発生したが、車などは巻き込まれていないとみられる。
岡山市東区では地震が起きた際、机の下に潜り込もうとした女性(74)が転倒して右脚を骨折、兵庫県加古川市の女性(78)が転倒してかかとを骨折するなど、いずれも重傷だった。
警察庁は21日午後、警備局長をトップとする災害警備本部を設置。鳥取県倉吉市に岡山県警や島根県警による広域緊急援助隊を派遣した。
気象庁によると、震源の近くに明瞭な活断層は確認されていない。内陸で起きたため、津波はなかった。この地震後、鳥取県中部では22日午前0時までに震度1以上の地震を103回観測し、うち6回は震度4を観測した。
鳥取県では1943年に最大震度6を観測した「鳥取地震」(M7.2)、2000年に震度6強を観測し1府8県で計182人の重軽傷者が出た「鳥取県西部地震」(M7.3)などが起きている。鳥取地震の約半年前にはM6.2の地震が2日続いて発生したことがあった。こうした経緯を踏まえ、同庁地震津波監視課の青木元課長は記者会見で「揺れの強かった地域では同規模の地震が続く可能性もある。建物が倒壊しやすくなっている危険性があり、十分注意してほしい」としている。【高嶋将之、山崎征克】
(毎日新聞)
いつ、どこで大地震が起きてもおかしくない状況だろうか。
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