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2016年10月28日金曜日

【日本ハム】西川、シリーズ史上2人目のサヨナラ満塁弾!劇的3連勝で日本一へ王手

◆SMBC日本シリーズ2016 ▽第5戦 日本ハム5x―1広島(27日・札幌ドーム)

 「SMBC日本シリーズ2016」は第5戦が行われ、日本ハムが劇的な勝利で2連敗から3連勝。10年ぶりの日本一に王手をかけた。同点の9回2死満塁、西川が右翼席にサヨナラ満塁弾。シリーズでは92年にヤクルト・杉浦享が西武との第1戦で記録して以来、24年ぶりのサヨナラ満弾だ。先発・加藤が2回1死満塁で降板。後を受けたメンドーサの7回までの快投が勝利を呼び込んだ。28日の休養日を挟み、29日の第6戦はマツダスタジアムで行われる。

 札幌Dが激しく揺れる。西川の祈るような思いは、右中間中段まで伸びた。何度もガッツポーズを作った。腹の底から叫んだ。10年ぶり日本一へ王手をかけるサヨナラグランドスラム。無我夢中でダイヤモンドを駆け回った。

 「何が起きたか分からないぐらい興奮してます。頼むから入ってくれと。本当に興奮していた。叫びすぎて、喉がかれてしまいそうです」

 心は熱く、頭は冷静だった。同点の9回2死一、三塁。1番・岡が死球を受けて激高。両軍ベンチからナインが飛び出し、乱闘寸前だった。それでも、ネクストの西川だけはクールだった。

 「乱闘に加わって、打席に立ち遅れたりするのが嫌だった。岡さんの死球で燃えるものはありましたけど、冷静に打席に向かいました」。第1戦で見逃し三振に倒れた守護神・中崎の外角スライダーを見逃して続く2球目。スライダーから直球に狙いを切り替えた。高く浮いた直球を強振。シリーズでのサヨナラ満塁弾は92年第1戦のヤクルト・杉浦以来2人目の劇弾だった。

 栗山監督の高い期待に応えた。今季はリーグ2位の打率3割1分4厘と打撃開眼。それでも、指揮官の比較対象は常に2年連続トリプルスリーを達成した同級生のヤクルト・山田哲人だった。「それが普通でしょ。オレは遥輝がトリプルスリーに一番近い選手と本気で思っているんだから」。今季5本塁打の男の大きな成長を信じ続けている。

 少しの打撃フォームの乱れも許さない完璧主義者。シリーズも第2戦から3試合連続無安打。この日も同点の7回2死二塁で空振り三振するなど打席前まで18打席連続無安打だった。それでも、シーズンを通して毎試合後に城石打撃コーチとブルペンでのティー打撃。自信を保った。「『自分が監督だったらどうするか』を考えたりもしました。あきらめずに城石コーチと練習してきた結果。少しは恩返しできた」と声を弾ませた。

 チームはシリーズ2度目のサヨナラ勝ち。ムード最高潮で広島へ向かう。西川は「早く決めたいですし、日本一を味わったことがない。今から準備は始まっている。しっかり準備したい」と表情を引き締めた。栗山監督が「今年一番成長した選手」と言う24歳の若武者と共に、一気に栄冠をつかみ取るまであと1勝だ。
(スポーツ報知)

 チャラ男がやっと仕事をしてくれた。

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