順番通りなら大谷先発だったが、ベンチスタートが濃厚。チームが敗れた場合は第7戦先発が有力だが、栗山監督は「いろいろなパターンがある」と語り、第6戦はCS最終S同様、リードして9回を迎えればクローザーとしてマウンドに上がる見込みだ。シーズン、CSに続き、3度目の胴上げ投手となるか。
ついに10年ぶりの日本一へあと1勝に迫った。空港で大勢のファンに見送られた大谷は、決戦の地・広島へ飛び立った。
大谷「日本一になりたいですね。僕もそうですけど、なったことのないメンバーが多いし、やっぱり経験してみたい」
気持ちの高ぶりを抑え、冷静に栄光のゴールを見つめた。
三たび、胴上げ投手になる可能性が出てきた。一気の4連勝を狙う第6戦は順番通りなら第1戦に先発した大谷がマウンドに立つはずだったが、予告先発は第2戦から中5日となる増井だった。栗山監督は「増井で勝負に行く。いろんなバージョンを考えたけど、これが一番いい」と説明。大谷の起用法については「日本一になるために何が必要なのか。大谷の状態も含めていろいろな幅、たくさんのパターンがある。体の状態を見て決める。それ以上は戦略上の問題」と、二刀流の守護神は否定しなかった。
DH制がない第6戦、大谷はベンチスタートで、負けている展開なら代打起用が濃厚だ。しかし、勝ちゲームなら9回限定で登板し、一気に決めにいく可能性が高い。マーティンが負傷し、抑えは日替わり状態で、安定感に欠けるチーム事情も後押しする。吉井投手コーチは「監督が決めることですけど、大谷をブルペンに入れるならクローザーじゃないですか?」と語った。
今シリーズ、大谷はフル回転している。第1戦に「8番・投手」のリアル二刀流で先発し6回3失点で負け投手となったが、第2戦は代打、第3~5戦は「3番・DH」で全て出場し、第3戦では延長10回にサヨナラ打を放った。疲労を考慮して第6戦の先発を回避したとみられるが、チームが先に王手をかけたことで万が一、次戦を落としても、万全の状態で最終決戦にエースを投入できるメリットもある。
ソフトバンクとのCS最終SではDHでスタメン出場し、9回からマウンドへ上がり、日本最速を更新する165キロを3度出して日本シリーズ進出を決めた。指揮官はその時、「こういうことは2度と起こらない」と断言していたが、この日は「やったことがあるかないかは問題じゃない。できるか、できないかの問題」と“軌道修正”した。
シーズンで3度の胴上げ投手となれば、抑えを除けば13年の田中(ヤンキース)しかいない。
大谷「言われたところで頑張ります。いつ行けと言われても、中(継ぎ)でもこだわりはない。気合は入るんじゃないですかね。意気に感じる部分はある」
2ケタ勝利に20発、そして165キロ…。投打で常識を覆し、数々の伝説を生み出した大谷の2016年は、どんなエンディングを迎えるのだろうか。
(スポニチアネックス)
今日で決まるか、広島の逆王手なるか。
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