憧れの男気エースを打ち崩し、大谷がその魂を継承する。負ければ広島に王手がかかる3戦目。相手は今季限りでの現役引退を表明している黒田が先発する。「3番・DH」でスタメン出場する二刀流は「勝負自体は楽しみだけど、個人的な対戦よりも、まずは勝つことが大事。しっかりと全員で黒田さんを打ち崩したい」と闘志を燃やした。
球界の至宝が、日米通算203勝を挙げたレジェンドと頂上決戦で初めて対決する―。広島空港で取材に応じた栗山監督はふと、あるシーンを思い出していた。
「スポーツ界ってなんかバトンタッチする感じが、俺の中にはあるんだよ。千代の富士さんが貴乃花に負けたように」
91年夏場所初日。時の大横綱だった千代の富士が、若手のホープだった貴花田(現貴乃花親方)に敗北。この取組の2日後に千代の富士は現役引退を表明した。今もなお語り継がれるスポーツ界の名場面を引き合いに出し、最初で最後になるかもしれない戦いに大きな期待を寄せた。
さらに黒田と戦うことで若いチームが成長すると確信している。シリーズでは2戦18イニングで計2得点、本塁打以外の適時打は0と打線が不調だが、「本当に生きざまを含めて尊敬する野球人と大舞台で戦えるのはすごく運がある。今年は流れが来たら連勝できると思っている。クロの力を借りられるような気がする」と、指揮官は前を向いた。
この日チームは空路で広島から北海道へ移動した。真っ赤に染まった敵地での2連戦を終え、舞台は本拠地・札幌Dへと移る。大谷は初戦先発として6回3失点で負け投手となり、2戦目は代打で空振り三振を喫するなど、悔しさがある。3戦目に向けて「一人一人役割は違うけど、みんなが仕事をできたら勝てると思う」。最高の舞台で球史に残る名場面を生み出し、まずはシリーズ1勝目をつかむ。(後藤 亮太)
(スポーツ報知)
大谷翔平vs 黒田博樹が今日の見どころだろう。
黒田の好投か、炎上か。
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