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東京五輪・パラリンピックまで残すところ21日と迫ってきたが、政府や大会組織委員会が謳う「安心・安全」にさらなる不安要素が浮上した。 「濃厚接触者の方は、試合には出られるんですか? 出られないんですか?」 6月30日に国会内で行われた立憲民主党の会議で、内閣官房の担当者に向けてこう質問したのは白眞勲参議院議員(62)。 各メディアによると白議員の問いに対して、担当者は「本来であれば濃厚接触になれば、検査で陰性でも14日間自宅待機等の制限がかかるのが日本国内のルール」と説明。いっぽうで「やはり4年に1度の大会」と前置きし、「選手が一生懸命努力を重ねてようやく東京大会に来られた方々。14日間、丸々隔離すると試合に出られない。今まさに、関係者の間で選手のために何ができるのか調整を行っている」と述べたというのだ。 担当者の発言を受けて、元パラリンピック競技選手の横沢高徳参議院議員(49)が「仮に出られるとなって、感染が広がると逆にアスリートが批判を受ける」と警告。だが担当者は「どんな条件なら感染が広がらずに選手が出場できるのか」と、濃厚接触者に該当する選手の出場を可能する方針を明かしたという。 5月下旬には新型コロナや猛暑による「健康被害」や「死亡に至る可能性」は“自己責任”と、IOCが東京五輪参加者の同意書に盛り込んだことが明らかになったばかり。IOCの担当者は「いかなる政府も保健当局も感染症について保証はできない。われわれ全員が負うべきリスク」と強調し、波紋が広がっていた。 「安心・安全」を強調しながらも“濃厚接触者でも出場できるよう調整中”といった方針に、ネットでは反対の意見が続出している。 《新型コロナウイルスのパンデミックの最中に、本気で東京五輪を開催する気があるのなら真っ先に検討すべき課題の一つだ。いまだ、こんな初歩的かつ重大なことすら決まっていないなど、本当にあり得ない》 《開催一カ月前に調整中? 真剣に五輪のコロナ対策を考えているとは思えない……》 《濃厚接触者の大会出場を調整してるとか控えめに言って頭おかしい。というか濃厚接触者が参加してたら他の選手も迷惑だろ。五輪開催に関してはもう諦めたけど無駄なリスクは冒さないでくれ》 《大暴走中です。阿保の極みです》 同日に厚生労働省で開かれた専門家会議では、新型コロナの新規感染者が7月中旬にも増加するとの試算が発表されたばかり。同省が公開した一部研究資料によると、《デルタ株の影響が小さく、人流が6月下旬程度の水準でその後上昇せず経過し(効果的な重点措置が持続する状況に相当)、オリンピックの影響がないとする最も楽観的なシナリオでも7月中に1日の感染者報告数は1000人を超え、その後2000人程度まで増加しうる》といった指摘もされている。 刻一刻と迫る東京五輪・パラリンピック。「安心・安全」が脅かされかねない方針に、国民の不安は募るばかりだ。
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安心安全でない五輪開催で、どこまで感染者が増えるのだろうか。
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