ついに首位・ソフトバンクと今季最大7・5ゲーム差。先発・吉川は粘り切れず、打線も5回以降無安打と沈黙した。日本ハム・栗山監督は「うーん。本当にへこむな…」とつぶやいた。執念の采配も実らなかっただけに、ショックは大きい。ただ、昨季日本一のライバルに、これ以上離される訳にいかない。
2点ビハインドの4回だった。1死満塁となって「7番・杉谷」のところで、早くも取って置きのジョーカーを切った。栗山監督は「代打・大谷」をコールした。
「最初から勝負は早いと思っていた。(大谷には)前の回から準備をさせていた。ヒットにはならなかったが、あそこはいい感じでいけた」
大谷の痛烈な打球は二塁手・クルーズの好守に阻まれたが、二ゴロの間に三塁走者が生還。この勢いに乗って大野、西川が連続適時打を放った。この回3点を奪い、一時逆転に成功した。
そんな気迫のタクトも勝利に届かない。野球の難しさがそこにある。しかし、歴史を振り返れば、まだデッドラインは越えていない。過去、球団では07年に最大8ゲーム差を逆転優勝。相手はソフトバンクだった。パ・リーグでは、63年に西鉄が最大14・5ゲーム差をつけられた南海をひっくり返したこともある。当時・西鉄を率いていたのが中西太監督。栗山監督がヤクルトの現役時代から公私でお世話になった恩師で、日本ハムの初代監督でもある。
試合後、栗山監督は大きく息を吐いて、気持ちを切り替えた。「こっちは一つ一つ、取りに行くだけ」――。悲そう感はない。ここからが踏ん張りどころだ。7・5ゲーム差は、決して逆転できない数字ではない。歴史が物語っている。(横市 勇)
(スポニチアネックス)
逆転できない数字ではないが、難しい。
日本ハムが連勝して、ソフトバンクが連敗しないとダメだろう。
球宴明け、ソフトバンクは7勝1敗も、日本ハムは4勝6敗。
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