「限りない可能性を秘める重要な隣国同士が今日まで平和条約を締結していないのは異常な事態だ。ウラジーミル、私たちの世代が勇気を持って責任を果たしていこうではないか」。首相は3日、ロシア政府主催の「東方経済フォーラム」の演説で、会場のプーチン氏に共に問題解決に取り組むよう呼びかけた。
首相が今回の訪露で強調したのは、日本との関係強化がロシアの利益になるという点だ。演説では平和条約の意義を「両国の可能性が大きく開花する」と指摘。ロシアが重視する極東開発の拠点、ウラジオストクでの年1回の首脳会談の定例化を呼びかけ8項目の協力計画を実現する考えを示した。その後の討論会では、ロシア経済分野協力担当相の新設に触れ、ロシア側に同様の取り組みを要請した。
2日のプーチン氏との会談では、1時間近くを通訳のみをまじえて話し合い、「両国がそれぞれの国益を総合的な観点から判断すべきだ」との見解で一致したという。ロシア国内では北方領土返還への拒否感が強い。日露双方とも会談の具体的な内容を明らかにしていないが、帰属問題が決着した後の北方領土の統治手法について、意見交換した可能性がある。
首相がプーチン氏との会談を急ぐのは、日露の接近を警戒する米国が政権移行期にあることと無関係ではない。米欧と対立するプーチン氏側も、孤立回避のため対日関係の強化を図る考えとみられ、日本政府内には交渉を進展させる好機との見方もある。
プーチン氏は討論で「安倍首相が提案した経済協力プランは唯一の正しい道だ」と歓迎する一方、2日の米ブルームバーグのインタビューでは「島を(経済協力と)取引しない」と述べるなど、経済協力と領土問題を切り離す考えも示している。日本側としても12月の会談でロシアの譲歩を引き出す見通しは立っておらず、引き続き働きかけを強める考えだ。【前田洋平】
(毎日新聞)
具体的な交渉が進展しないのに、経済協力はなしだろう。
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