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2016年11月27日日曜日

<留萌線>増毛町長、廃線後の街模索 最終運行まで1週間

 利用者減少などにより95年の歴史に幕を下ろすJR北海道の留萌線の留萌-増毛間(16.7キロ)の最終運行が12月4日に迫った。往時を知る北海道増毛町の堀雅志町長(62)は、廃線を受け入れる苦渋の役割を担った。「列車が来なくなっても、増毛駅は地域の中心だ」と、鉄道が消えた後の街づくりを模索している。【横田信行】

 堀さんは「時刻表を持って列車で旅をするのが大好き」という鉄道ファン。高校時代には増毛から1人で急行を乗り継ぎ、九州まで行ったこともある。鉄路は連絡船を経て、全国につながっていた。

 留萌-増毛間も、高校通学で利用。朝の列車は150人ほどの高校生や「ガンガン部隊」と呼ばれた海産物の行商人でにぎわった。だが次第に道路整備が進み車も普及して、娘2人は高校の通学に、鉄路と並行するバス路線を選んだ。町の人口はピーク時の約4分の1の4500人余りに減少。増毛高校も2011年に閉校した。

 この区間の1日1キロ当たりの利用者は1987年度の480人から2014年度は39人に落ち込み、100円の営業収益を得るのにかかった費用を示す「営業係数」は4161円に膨らんだ。

 町役場でJR北との協議の担当課長だった堀さんは線路沿いに住み、列車の音が聞こえる日常が揺らぐ中で15年2月、町長に初当選。JR北は同年5月、廃止前提の協議を拒む町に「我々の判断で進めるしかなくなる」と通告してきた。その姿勢に反発が募り、今年4月の廃止同意書への署名は耐え難かった。せめて抗議の意思をと、最近まで最終運行日の式典欠席を考えていたほどだ。

 だが「町民が乗らないのは事実」と言葉をのみ込み、廃止後の地域振興に協力を得ることに力を注いできた。

 増毛駅は、81年に製作された故高倉健さん主演の映画「駅 STATION」のロケ地となった。夫婦でエキストラに参加し、思い入れも深い。廃線後は駅を往時の姿に戻し「これからも町民や観光客が集まる場所にすることから始めたい」と話す。
(毎日新聞)

 「駅 STATION」のロケ地でしか知らないけど、廃線は寂しい。

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