前日12日のオランダ戦の140メートル弾を聞かれ、声のトーンが上がった。「見ているよ。すごいよね~。(スタンド)上段だったの? セ・リーグ、パ・リーグを通じてあんな選手いないよね。男の子も女の子もみんな大谷だよね」。老若男女問わず、愛される。国民的スーパーヒーローとしての絶対的資質。まさに具現化してきたのが長嶋氏だった。
ミスターのように-。大谷を育む人々の願いでもあった。日本ハム栗山監督は昨季、初の開幕投手を通達するにあたり、2月20日、長嶋氏の79歳の誕生日を選んだ。手紙を渡し「長嶋さんがつくってくれたものを翔平に受け継いでもらわなければいけない。翔平が歴史をつくっていくと思う」と願いを託した。大谷自身はルーキー時に「雲の上の存在です」と話した。長嶋氏のスター道を想像もできなかったが、着々と階段を歩んでいる。ベーブ・ルースをも超える二刀流で道なき道を切り開いている。
来年はWBC、4年後の20年には東京五輪も控える。長嶋氏は「五輪も素晴らしいし、野球をやること自体、素晴らしい。大きな思いを持ってね」と。野球人の夢が詰まった国民的、いや世界的行事。その中心は大谷がふさわしい。「この中から1人でもああいう選手が出てくれたら。みんな夢が持てるよね」。ミスターが大谷に野球の夢物語の新たなページを託す。【広重竜太郎】
(日刊スポーツ)
ミスターの名を継ぐのは大谷だろうか。
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