先週27日から28日の未明にかけ、一時およそ400人の若者が沖縄市の警察署を取り囲んで大暴れした一件は大きな反響を呼んだが、騒動の全容は明らかになっておらず、収束の道筋も見えてこない。今回の暴動に関しては、警察署の入り口で数的不利の状況に置かれた警察官らがシールドを構えるのみで、暴徒に対して反撃、検挙活動を展開する様子は見られなかった。警察の対応について、元埼玉県警捜査一課の刑事である佐々木成三氏が「1人逮捕したとしても暴動を押さえられることではない。さらに奪還されるということになると暴動が暴徒化することにもつながる可能性もある。とりあえず凌ぐという形になった」などと述べた。 今回の騒動の前後、若者に人気のTikTokを中心にYouTubeやインスタグラム、ツイッターなどで「自分の友達が暴走グループと間違われて警察官に目を警棒で殴られ失明させられた。こんな大ごとになっているにも関わらず警察はこの事件を事故処理で済ませようとしています」などとする書き込みが拡散され、これを信じた多くの若者が集結。警察署に向かって石を投げつけたり、停めてある車を鉄パイプで殴りつけたりするなど、現場は騒然となった。
30日にABEMA『ABEMA的ニュースショー』に出演した佐々木氏は「警察官の数が圧倒的に少ない。これほどの人数が集まるという警戒態勢は敷けなかったのだろう」と述べると「400人に対して、警察官は20人、30人。本来であれば400人集まるということであれば1000人くらいの警察官が必要。警察の数が暴動を押さえられなかった一つの要因」と指摘した。 「警察が立っているだけという印象を受けた。何か動いてはいけないということはあるのか」と質問を受けた佐々木氏は「逮捕行為をするのは難しかった。1人逮捕したとしても暴動を押さえられることではない。さらに奪還されるということになると暴動が暴徒化することにもつながる可能性もある。とりあえず凌ぐという形になった」と応じた。 その一方、佐々木氏は次のように続けた。
「ただ警察は許す行為ではない。色々なビデオや防犯カメラを実施して、のちに捜査で逮捕するという形をとると思う。検挙することよりも暴徒化を押さえることを考えたということがある。警察官の数も少ないので、検挙活動をしないという指示が落ちていたかもしれない。仮にこの襲撃人数が把握できていたら、これだけの警察官の数で立ち向かうことはできない。警察官の数と装備品を準備してたはずだ。『警察官に警棒で殴られたと』いうワンフレーズだけがSNSで独り歩きして、警察官が意図的に警棒で殴ったという無意識の先入観を持ってしまい、あまり状況を知らずに集まってしまったのでは」
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数年前、名護警察署のまわりに群衆多数で、「仲間を返せ」のシュプレヒコールを思い出します。
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