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2015年10月24日土曜日

高速道対面通行、事故30倍/中央分離帯ない区間

 高速道路などの幹線道路のうち、片側1車線の区間で対向車に接触、衝突した事故の状況を会計検査院が調べたところ、コンクリートブロックなどの中央分離帯のない「対面通行区間」で起きた事故が、分離帯のある区間に比べて、100キロ当たりの事故発生件数で約30倍に上ったことが23日、分かった。

 高速道や自動車専用道は高規格幹線道路と呼ばれ、片側2車線ずつの4車線で構成されることになっているが、交通量の少ない区間などは4車線化が進まず、暫定的に2車線で使用されている。こうした区間は全国に約2424キロあり、そのうち1716キロはポールなどで車線を区切っただけの対面通行となっている。

 関係者によると、検査院が2005年から14年まで10年間の事故状況を調べたところ、対面通行区間では計2208件の事故があり、死傷事故は677件だった。119人が亡くなり、1281人が負傷した。

 分離帯がある約700キロの区間では、事故は計30件で死傷事故は7件、死者は3人、けが人は15人だった。対面通行区間と、分離帯がある区間では、100キロ当たりの事故件数が約128・7件と約4・3件で、約30倍の差があり、死傷者数も大きな差があった。

 対面通行区間で起きた死傷事故について、内閣府が公表している試算方法に基づき損害額を計算すると、人的被害や被害者の精神的苦痛を含め、10年間で計約314億円に上るという。

 検査院は、片側1車線の高規格幹線道路について中央分離帯の整備も含めた安全確保の徹底が望ましいとの提言を出す方針。

 国土交通省は「事故が多いことは把握している。4車線化を急ぐことも含め対応していきたい」としている。

 香川県警によると、2005~14年に高松自動車道の対面通行区間(高松東インターチェンジ―徳島県境間)で発生した正面衝突による人身事故は16件。7人が亡くなり、39人が負傷した。
(四国新聞)

 人命や安全よりも、予算削減が優先で、中央分離帯が整備されていないのは愚か。

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