2人は午後2時過ぎ、それぞれ弁護士に付き添われて釈放され、その後、大阪に戻った。
青木さんは和歌山刑務所前で「警察が捜査の間違いに気付き、火災の原因を調べてくれたら、こんなことにはなっていなかった。息子と離れた期間を取り戻すことはできない」と話した。さらに、大阪市内で記者会見し、「自分のためだけではなく、家族のためにも一日も早く『娘殺し』の汚名を晴らしたい」と語った。27日未明に長男(29)と再会し、涙を浮かべた。
一方、朴さんは大分刑務所前で報道陣に「20年間、ずっと心がぴーんと張り詰めていたので、今でもそれを引きずっている。ときほぐすには、相当の時間が必要」と声を震わせた。
朴さんは26日夜、大阪市内で母(74)や姉(51)と再会し、抱き合って喜んだ。その後の記者会見では「(警察の取り調べで)恐怖や絶望が自分の限界を超え、理性が崩壊した。心が自殺し、うその自白をして、お母さん(青木さん)を巻き込んだことを謝りたい」と頭を下げた。
大阪高裁(米山正明裁判長)は23日、2012年に大阪地裁が出した2人の再審開始決定を支持し、26日午後2時に刑の執行を停止することも認めた。弁護側の再現燃焼実験などの科学的証拠を認め、「(朴さんが)自白通りに放火できた可能性は低く、火災の原因が自然発火だった可能性がある」との判断を示した。
執行停止の決定について検察が異議を申し立てたが、大阪高裁(中谷雄二郎裁判長)は26日午前に異議を棄却した。「早期釈放の必要性などを総合的に考慮した判断で、各事情の評価に誤りはない」と、再審の裁判で無罪が言い渡される可能性が高まったとしている。
大阪高検は2人の再審開始決定に対し、期限の28日までに最高裁に特別抗告するかを検討している。【堀江拓哉、岡村崇、戸上文恵】
(毎日新聞)
自然発火が、放火殺人になり、これまでの20年の懲役は、悲しい。
ウソの自白強要による冤罪だろうか。
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