【AFP=時事】世界ロードレース選手権(WGP 2015)に参戦するモビスター・ヤマハ(Movistar Yamaha)は、マレーシアGPでレプソル・ホンダ(Repsol Honda)のマルク・マルケス(Marc Marquez、スペイン)と接触したバレンティーノ・ロッシ(Valentino Rossi、イタリア)に対するペナルティーに異議を申し立てた。
ロッシは、王座を決定する最終戦のバレンシアGPを前にしての処分で「足切りされた」とコメントしている。
総合首位に立つロッシは、激しい争いの中3位でフィニッシュした25日のマレーシアGPで、マルケスを蹴って転倒させてはいないと主張している。
チームメートで総合2位につけるホルヘ・ロレンゾ(Jorge Lorenzo、スペイン)が7ポイント差に迫る中、ロッシは今回の処分でバレンシアGPで最後尾からのスタートに降格されている。
この出来事により、これまで9度総合王者に輝き、2009年以来のタイトルを目指しているロッシとロレンゾを含めたライバルたちとの関係は一触即発の状態となっている。
大ベテランのロッシは、オーストラリアGPで同胞のロレンゾに貴重なポイントを獲得させるためにマルケスが支援を企てたと口にしていた。
ロッシはヤマハのホームページで「ヘリコプターからの映像を見ても、僕が彼を転倒させようとしたわけではないことは明らかだ。僕はただ、ラインを外側へ外させて減速させ、彼を遅らせようとしただけ。オーストラリアGP以上に悪意のある走りだったからね」と語った。
映像には、いらついている様子がうかがえるロッシが速度を落とし、マルケスをトラックの外側に押さえつける場面が残されている。両者のバイクが接触し、マルケスがトラックに倒れた際にはロッシの足がフットペグから離れていることが確認できる。
「僕の足がペグから外れたとき、マルケスがすでに転倒していたことは明らかなんだ」
MotoGPのレースディレクターを務めるマイク・ウェブ(Mike Webb)氏は、ヤマハ側が異議を申し立てたと認め、続けてMotoGPの公式ホームページで、マルケスにも「ロッシの反応を引き起こした」部分的な責任があると見解を述べている。
しかしながらロッシは、マルケスが「僕のチャンピオンシップを失わせようとした」と語り、処分は不公平だと訴えている。
「総合争いは終わっていないけれど、この処分で僕は足切りされた」
ロレンゾとロッシはこれまでも緊張関係にあったが、今回のクラッシュ後にそれが突然姿を表した。ロレンゾはロッシがより厳しい処分を受けるべきだったとしたが、スーパースターの地位がそれをさせなかったとレース後に語った。
「他のライダーだったら処分はもっと厳しかっただろう。こんなことが起きるなんて思いもしなかった。残念だ。バレンティーノが16ポイントを手にして、マルケスは何も無しだ。不公平だね。誰かがこんなことをするだなんて、信じられない」
【翻訳編集】 AFPBB News
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