広報担当者は「横浜は地盤の起伏があり、支持層の把握が難しい。現場では急に深くなっている場所があったと思われる。想定が外れたのはうちの責任」とくいの長さ不足は設計した同社のミスと認めた。くいの未到達は見込み違いがきっかけになったといえ、三井住友建設には詳しい説明が求められそうだ。
孫請けとして、その後くい打ちを施工した旭化成の子会社「旭化成建材」は、くいを入れるための穴を掘削して支持層に届かないと分かれば三井住友建設に伝え長さを満たす別のくいの発注を依頼する必要があった。製造には数週間かかるという。三井住友建設によると、追加発注はなく設計通りのくいが使われた。
未到達くいの工事は工期終盤に集中していたことが既に分かっており、旭化成は、旭化成建材の現場責任者によるくいの深さに関するデータ改ざんとの関連を調べている。工期が迫っていたことが深度不足の背景にあったかどうかについては「今後の調査で明らかにしたい」とした。
旭化成や元請けの建設会社は、この日も旭化成建材が過去約10年間にくい打ち工事を請け負った3040件の管理者への連絡などに追われた。旭化成はあす26日までに建設会社への通知作業を終えたいとしているが、建設会社の数も多く難航しそうだ。
また、横浜市のマンションを販売した三井不動産レジデンシャルは24日までに、販売した都内のマンションの入居者に「貴マンションの杭(くい)施工業者について」と題したプリントを配布した。「施工会社へ照会した結果、くいの施工について旭化成建材株式会社は関与していないことを確認いたしました」などと通知。
住民は「三井というブランドで購入したのに、こういうことになり戸惑っていたが、ひと安心しました。ただ、追って連絡が来るということなのでそれを待ちたい」と話していた。
(スポニチアネックス)
発注ミスと工期厳守が、不正の原因だろう。
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