世界を股に掛ける和毅が、国際色豊かな家庭を築いた。夫人(27、名前非公表)はメキシコ市出身で、アマチュアを数戦経験した元ボクサーでもある。「メキシコで自分が成長できたのも、自分が世界チャンピオンになれたのも彼女の大きな支えがあったから」と感慨深げに振り返った。
和毅は長兄の興毅さん(28)が米シカゴで臨んだWBA世界スーパーフライ級王者・河野公平(ワタナベ)との世界戦翌日の17日にメキシコに飛んで、その日に現地で入籍を済ませた。24日(日本時間25日)にメキシコ市郊外で、父・史郎氏(50)や次兄の大毅(26)ら家族を始め、現地や日本からの招待客約200人を集め、結婚式を盛大に行った。
15歳で単身メキシコに渡り、アマチュアボクシング大会に出場していた夫人と出会い、すぐに交際に発展した。当初は言葉が分からず、ホームシックになり「日本に帰りたい」と涙ながらに興毅さんに訴えたこともあったが、夫人の指導でスペイン語が瞬く間に上達。08年に当地でプロデビューし、スペイン語でインタビューもこなせるまでになり「エル・メヒカニート(メキシコの少年)」と呼ばれ、現地人の心をつかんだ。
姉さん女房の夫人も和毅のデビュー後は頻繁に来日。日本語習得に熱心で、英語も含めて3か国語を操り、物心両面でサポート。まだ妊娠はしていないが、2人ともベビー誕生を心待ちにしているという。
和毅は5月、9月に米国でWBA世界バンタム級王者マクドネル(英国)に連敗し、当面は世界王座返り咲きが目標だ。亀田ジム会長らが処分を受けた影響で、今も日本のリングには立てない状況が続く。しばらくはメキシコを拠点に練習し、来春にも海外で再起戦に臨む。
「まだまだ続くボクシング人生。結婚を機に、より一層練習に励み、世界のトップに上り詰められるように精進していきます」。海の向こうで生涯の伴侶と手を取り合い、輝きを取り戻す。
◆亀田 和毅(かめだ・ともき)1991年7月12日、大阪市西成区生まれ。24歳。8歳からボクシングを始め中学卒業後、メキシコで単身武者修行。08年11月にメキシコでプロデビュー。デビュー28戦目の13年8月、前王者アンブンダ(ナミビア)を判定で下し、WBO世界バンタム級王座を獲得(3度防衛後返上)。今年5月、WBA同級王者マクドネル(英国)に挑戦し、初黒星を喫した。戦績は31勝(19KO)2敗。身長171センチの右ボクサーファイター。
(スポーツ報知)
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