日本ハムの大谷翔平投手(22)が、12日から始まるクライマックスシリーズ(CS)最終ステージ(S=札幌D)で“開幕投手”を務めることが3日、有力となった。5日の紅白戦に先発として3イニング投げることが決まり、順調なら中6日の間隔でリアル二刀流を封印し、投手1本で決戦に臨む見込みとなった。CS初戦の先発は3年連続となる。また、7、9日の紅白戦は観客を入れて開催されることも決定した。
10年ぶりの日本一を目指す戦いは、球界の至宝の投球からスタートする。大谷はこの日までに5日の札幌Dでの紅白戦に先発することが決定し、その後は中6日の間隔を空けて、CS最終S初戦を託されることが有力となった。3年連続の“CS開幕投手”に、剛腕は「リーグ戦も短期決戦も変わらない。しっかり調整できたら」と気を引き締めた。
大一番の勝負強さを発揮する。今季は天王山となった9月21日のソフトバンク戦(ヤフオクD)で8回1失点で勝利を挙げると、さらにマジック1で迎えた28日の西武戦(西武プリ)では9回1安打、15奪三振の完封勝利を収め、胴上げ投手にもなった。CS最終Sは最大6試合の戦いとなるが、吉井投手コーチは「短期決戦だから最初にやっつけた方がいい」と断言。2戦目には今季チーム最多11勝をマークした有原を送り込み、先手必勝で日本シリーズ行きを決めるつもりだ。
さらに最大限の能力を発揮するために、“リアル二刀流”が封印される可能性も浮上した。今シーズン、投打ともに出場した試合は7戦7勝と圧倒的な結果を残してきたが、栗山監督は「この前の最終戦(西武戦)が一番よかった。打っていたら、あそこまでもたなかったかもしれない」と、リーグ優勝を決めた一戦を引き合いに出し、投手に専念させる考えを示唆した。
実戦感覚を養うために、チームも万全の状態を整えた。5日の紅白戦は非公開となるが、7、9日は観客を入れた“公開紅白戦”になることが決定した。内野席が開放され、各ゲートには「入場料金入れ」が設置され、金額は来場者に委ねられるシステムだ。両日とも打者で出場する可能性がある二刀流は「実戦と同じようにできたら」と気合を入れた。
チームは2日間の休養を経て、この日から札幌Dで全体練習を再開。大谷はキャッチボールを行った後、フリー打撃を行い、サク越えを連発した。2日間の休養期間はほとんど体を動かさず、休養に充てたという。昨年のCS第1S初戦ではロッテ相手に3回もたず5失点KOだった。「ここからもう一回、気を引き締めてやっていきたい」。数々のドラマを演じてきた大谷の投球から、日本一を目指す戦いが幕を開ける。(後藤 亮太)
(スポーツ報知)
初戦を投手・大谷で、2試合目以降は、打者・大谷だろう。
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