【ソウル=藤本欣也】韓国の朴(パク)槿恵(クネ)大統領が米国の慎重論を押し切る形で軍事パレードの参観を決めた。最大の同盟国・米国と、最大の貿易相手国・中国の間で板挟みになった朴政権が、「中国重視」の決断を下すのは、アジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加に続くものだ。軍拡を進める中国への警戒論が広がる中、中国傾斜を強める韓国は日米にとって頭の痛い存在となっている。
朴政権としては軍事パレード参観の見返りに、韓国での年内開催を調整している日中韓首脳会談への中国の参加意思を、習近平国家主席から引き出せると判断したとみられる。
日中韓首脳会談の場を利用して、懸案の日韓首脳会談を実現させれば、米国が望む日韓関係改善に資することにもなる。日米両国は表立って批判できないとの読みだ。
朴大統領はまた、今回の中韓首脳会談で両国関係の緊密ぶりを誇示し、緊張緩和で合意したばかりの北朝鮮を改めて牽(けん)制(せい)する効果も狙っているとみられる。
韓国内外から朴大統領の軍事パレード参観に対する反対論が上がる中、韓国大統領府は「さまざまな状況を把握しながら検討中」としてきた。韓国政府内には「習主席が最も期待している軍事パレードを欠席すれば、せっかくの訪中効果が半減する」との懸念があったためだ。
中国外務省が25日の会見で、抗日戦争勝利記念行事に出席する国家元首を紹介した際、朴大統領はロシアのプーチン大統領より先に読み上げられた。米欧首脳が欠席する中で、中国側の朴大統領にかける期待のほどがうかがえる。
結局、軍事パレード参観を選んだ朴大統領だが、米国や国内の反対派に配慮し「軍事パレードで拍手しない」との見方もある。
(産経新聞)
中国重視で、パレード出席か。
日米は、複雑な心境だろう。
これで、日中韓首脳会議が実現するのだろうか。
実現しても、友好な関係になるとは思えない。
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