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2015年8月18日火曜日

教科書だけデジタル化しないメリットがあるのか:慶応大中村伊知哉教授が提言


 文部科学省の検討会議の場でDiTT副会長の中村氏は、国内において学習者用デジタル教科書についての論点が、いまだに「メリット/デメリット」や「教育効果」に止まっていることに苦言を呈した。「いったいいつまで効果検証を続ければいいのか。本も新聞もデジタル化されている時代に、教科書だけ紙であることのメリットは何なのか」(中村氏)

 これまでの実証研究で、教育におけるICT活用の効果については、学習意欲の向上、思考力や表現力の向上など、さまざまなデータが出ている。今後も効果検証は必要だが、「まずは学習者用デジタル教科書を広く導入して、学校現場で使いながら検証していけばよい」というのが中村氏の意見だ。同様に、紙の教科書をデジタル教科書に置き換えるのか、紙とデジタルを併用するのかについても、「現場主導で柔軟に進めればよい」を述べた。

 目が悪くなる、文字を読まなくなるなど、デジタル教科書のデメリットとして挙げられている事項は、「デジタル化で教育が大きく変わることへの漠然とした不安感ではないか」(中村氏)。こうした保護者の不安も、学習者用デジタル教科書を利用するうちに払拭されるとする。

 学習者用デジタル教科書を、正規の教科書として無償提供するためのコストはどうするのか。「日本は、国家財政に占める公教育支出がOECD(経済協力開発機構)の中で最低レベル。デジタル教科書の予算については、国家政策の中で議論する必要がある」(中村氏)。日本の国内総生産(GDP)に占める小中高等教育に関する支出額の割合は2.9%であり、OECD加盟国の平均3.9%と比較して著しく少ない(OECD発表「図表でみる教育2014年版」より)。

 DiTTは、2012年4月の第二次提言で、学習者用デジタル教科書普及のために総額1673億円の地方財政措置が必要だと試算。早急に、長期的な予算措置と財源確保に政府全体で取り組むべきだと述べている。

 検討会委員である東京国際大学 商学部教授 山内豊氏からの「学習者用デジタル教科書の質、内容はどう保証するのか」との質問に対して、中村氏は、「学習者用デジタル教科書は、単に紙をPDF化したものではなく、ICTのよさを生かして紙では実現できないような機能を持ち、内容も紙の教科書同様に品質が保証されたものであるべき」と回答した。
(CNET JAPAN)

 教科書のデジタル化は、電子書籍と同じで時代の流れなのだろう。

 それを阻害しているのは、印刷業界なんだろう。

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