ページビューの合計

2015年10月5日月曜日

ロッテ 2年ぶりCS決めた!「5年周期」で下克上Vだ

◇パ・リーグ ロッテ5―3日本ハム(2015年10月4日 QVC)

 ロッテが2年ぶりとなるクライマックスシリーズ(CS)進出を決めた。4日の日本ハム戦に勝利し、2試合を残して3位が確定。一時は5位に低迷していたが、シーズン後半の驚異的な追い上げで、西武との争いを制した。05年は2位から、10年は3位から日本一に上り詰めた。就任3年目の伊東勤監督(53)の続投も決定的となり、「5年周期」の下克上Vを目指し、10日からのCSファーストステージ(3試合制)でリーグ2位の日本ハムに挑む。

 141試合目で、最後のCS切符をつかんだ。ほぼ満員に埋まったQVCマリンは歓喜に包まれた。9月26日時点では3位・西武に1・5ゲーム差の4位だったが、そこからの7試合を6勝1敗。伊東監督は「最低限の目標だったCSを決められてホッとしている。負けられない戦いの中でみんな本当によくやってくれた」と称えた。

 CS進出を決める立役者となったのは、過去2度の日本一を知る「下克上戦士」たちだった。1点を追う3回2死一、三塁で、まずは22年目の福浦が一塁手の頭を越える適時内野安打で1点差に迫る。なおも一、二塁で、21年目のサブローが谷元から左翼フェンス直撃の2点適時打を放ち、試合をひっくり返した。

 かつて「つなぎの4番」と呼ばれた男にとって、今季6試合目のスタメン。「ほとんど打席に立つ機会がなかったけど、そろそろ仕事をしないとね。自分を使ってくれた監督のファインプレーですね」。今季10本目の安打が千金打となった。

 さらに、6回には過去2度の日本シリーズでMVPを獲得した今江が投手強襲適時打でリードを広げた。伊東監督も「ベテランたちがいいところで仕事をしてくれた」と勝負強さに目を細めた。

 苦しいシーズンだった。一時は5位に低迷し、借金は最大7。浮上への転機は前半戦終了間際の大型連敗だった。7月4日の西武戦(西武プリンス)から7連敗。本拠地のファンから連日のようにブーイングを浴び、指揮官は同14日のオリックス戦の前に京セラドーム内で緊急ミーティングを開いた。

 「おまえたちは悔しくないのか?まだ諦めるような時期じゃない!高校時代に甲子園を目指していたように、もう一度目標を持って戦おうぜ!」

 こみ上げてくる感情を抑えきれず涙を流す指揮官の姿を見て、サブローは「(野球人生で)監督が涙を流す姿を見たのは初めて。男にしようと思った」。翌15日のオリックス戦で連敗は止まり、24日の楽天戦(コボスタ宮城)から怒とうの7連勝で息を吹き返した。最後は角中、クルーズ、守護神・西野ら主力をケガで欠きながら、西武とのデッドヒートを制した。

 目標は「日本一」に変わった。サブローが「日本一になる可能性はある。このチームは勢いにのると一気に行くからね」と言えば、今江も「もちろん一番上を目指してやる」と下克上を宣言。5年周期の「ゴールデンイヤー」の戦いは、ここから第2章に突入する。(重光 晋太郎)
(スポニチアネックス)

0 件のコメント:

コメントを投稿