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2015年10月3日土曜日

埼玉県警 浦和警察署 職務上の情報悪用、不倫、カネ奪う…常軌逸した「職権悪用」に捜査員らも「許せない」と怒り


 県警では前代未聞の殺人容疑で現職警官が逮捕された朝霞市の無職、寺尾俊治さん(58)殺害事件。浦和署巡査部長、中野翔太被告(31)=強盗殺人と住居侵入の罪で起訴=は2日、懲戒免職処分されたが、職務で得た情報を犯罪に使い、捜査で知り合った女性と不倫、さらには現場からの物品の持ち去り-と常軌を逸した職権悪用の数々が県警によって明らかにされた。現場の捜査員からは怒りの声が上がっている。(菅野真沙美)

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 「県民を守る警察官として決してあってはならないこと」。布川賢二監察官室長は2日の懲戒処分発表の際、苦々しい表情で中野被告の犯行について述べた。

 捜査関係者によると、中野被告は今年3月まで勤務していた朝霞署に被害相談に訪れた女性との不倫交際で経済的に困窮。昨年10月に職務で寺尾さん方を訪問した際に金庫の位置を把握するなど、警官の立場で得た情報を悪用した上、奪ったカネは借金返済や女性との旅行に充てたとされる。

 さらに、中野被告が今年7月、自宅で死亡した男性方からキャッシュカードや鍵などを持ち去っていたことも判明。県警によると、中野被告は「交番に戻ったらバッグに入っていることに気付いた。誰にも相談できず捨てることもできなかった」などと供述し、持ち去りを否認している。カードは数年前から無効になっていたため不正に使用された形跡はないが、県警は来週中にも占有離脱物横領罪でも書類送検する方針だ。

 寺尾さんの弟は同日、「遺族として、犯人には今後、猛省して罪を償ってほしい」とコメントした。ある捜査員は「中野被告が勤務していた浦和署では、信頼が損われたために交通切符を切るのも苦労しているようだ」と肩を落とす。別の捜査員は「同じ警察官としてなぜこんなことができるのか理解できない。絶対に許すことができない」と怒りをあらわにした。
(産経ニュース)

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