札幌管区気象台によると、11月の道内は平年より気温の高い日が多く、札幌や函館、帯広など主な都市の平野部の積雪はゼロ。
20日にオープン予定だった札幌国際スキー場は17日、開業延期を発表した。今後の予定は未定で、担当者は「暖かい日が多く、降っては解けて、降っては解けての繰り返しだ」と嘆く。道内で最も早い7日に開業予定だった中山峠スキー場(喜茂別町)は積雪がわずか10センチ。10月下旬の雪が解け、根雪にならなかった。開業には最低でも50センチが必要といい、ゲレンデの状況を日々確認する。
パウダースノーで欧米人に人気のニセコなどの後志地方も軒並み積雪がなく、いずれも21日オープン予定だったニセコグラン・ヒラフスキー場(倶知安町)やルスツリゾートスキー場(留寿都村)は営業開始日が未定のままだ。
13日開業予定だった道北地域の黒岳スキー場(上川町)は国立公園の大雪山系黒岳の北東側斜面にあり、植物保護のため、開業の目安は積雪1メートル。22日は寒気の影響で降雪があり、積雪は80センチと開業まであと一歩になった。24日以降、日本海側の広い範囲で降雪が見込まれることから、担当者は「きょうは『恵みの雪』になったが、もうひと降りほしい。早ければ24日にも開業したい」と期待した。
一方、札幌近郊のスノークルーズオーンズ(小樽市)は20日、人工雪を使って道内で最も早く開業した。増岡康一支配人は「自然雪が遅れている影響で、多くの方に来場してもらえている。この機会に足を運んでほしい」とPR。22日にオーンズでスノーボードの初滑りを楽しんだ千歳市の会社員、緒方翔悟さん(22)は「久々に滑れて楽しかったが、天然雪の積もった広いゲレンデで滑るのが待ち遠しい」と話した。【江連能弘、安達恒太郎、高野玲央奈】
◇群馬や長野も延期相次ぐ
本州のスキー場も雪不足に悩んでいる。群馬県嬬恋村の鹿沢スノーエリアと同県片品村の丸沼高原スキー場、長野県白馬村の白馬八方尾根スキー場は21日にオープン予定だったが、延期した。鹿沢スノーエリアは平年より気温が高いため、人工降雪機が使えないという。
気象庁が9月に発表した寒候期予報によると、今冬(今年12月~来年2月)は東日本と西日本で平年より気温が高い見込み。冬型の気圧配置が長く続かないこともあり、日本海側の降雪量は東日本で平年より少なく、西日本では平年並みか少ない見込みだという。一方、北日本の日本海側ではほぼ平年並みを見込んでいる。
(毎日新聞)
エルニーニョによる暖冬の影響だろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿