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2016年12月29日木曜日

内山高志、公開ナンパ王者を後悔させる!

◆報知新聞社後援 プロボクシング ダブル世界戦 ▽WBA世界スーパーフェザー級(58・9キロ以下)タイトルマッチ12回戦 ジェスレル・コラレス―内山高志 ▽WBA世界ライトフライ級(48・9キロ以下)タイトルマッチ12回戦 田口良一―カルロス・カニサレス(31日、東京・大田区総合体育館)

 前WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者・内山高志が雪辱を果たし“調子乗り王者”を制裁する。ダブル世界戦(報知新聞社後援)の予備検診が28日、都内で行われた。その後の会見では静かに気持ちを高める内山に対し、コラレスは試合を中継するテレビ東京の鷲見(すみ)玲奈アナウンサー(26)を“公開ナンパ”する余裕ぶり。内山が増長気味の王者に鉄拳を食らわす。また、V5戦に臨むWBA世界ライトフライ級王者・田口良一ら出場4選手に異常はなかった。

 内山は闘争心を燃やしながらも、落ち着いた雰囲気だった。屈辱のKO負けから約8か月ぶりに因縁のコラレスと対面すると、握手した。「緊張はない。やっとコラレスと試合ができると、今日顔を見て逆にワクワクした感じが出てきた。早く試合がしたい」と決戦が待ちきれない様子だった。

 宿敵は完全に調子に乗っていた。まずは検診で医師が座る椅子に、内山と向かって座ろうとして笑いを取り“ジャブ”を放った。極めつきは、内山の後に登場した会見だ。報道陣から質問をされるも、どこか上の空で聞いていた。

 それもそのはずだ。取材中の鷲見アナウンサーに目を奪われ、猛アピール。目が合うとウィンクを繰り返した。会見を終えると関係者を通じて鷲見アナを呼び寄せ、ツーショット撮影を熱望した。コラレスは同アナの腰に手を回し、「とてもかわいい。心が奪われてしまったよ」。既婚者であるにもかかわらず、報道陣を前にデレデレの表情でラブコールを送るなど緊張感のかけらもなかった。

 すっかり有頂天の王者は夫人から鉄拳制裁を食らうかもしれないが、内山もしっかりお仕置きする。コラレスが好き放題にやっている時は会見場の外にいたが、相手が「作戦は8~9パターンある」と豪語したことを聞くと、「そしたら俺は10パターンくらいありますよ。いろいろと考えてますから」と対抗心をのぞかせた。一方で「王者になったので自信は持っていると思うし、(王座から)降りたくない気持ちがあると思う。精神的には強くなったんじゃないか」と冷静に分析した。

 運命の再戦は目前に迫った。「目の前に、本当にはっきりした目標がある。使命感が違う。どんな試合になるか分からないが、最終的には僕の手が上がっていれば」と、力強く“ナンパ王者”へのリベンジを誓った。(三須 慶太)

 雪辱を晴らせるか。

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