ふるさとは十八歳まで住んでいた石岡市。今も実家があり、時々、里帰りしているという。石岡の思い出を尋ねると-。
「本当に自然が豊かな所で、子どものころは秋になると、そこら辺にクリの実が落ちていた。ごはんがおいしくて、けんちんそば、けんちんうどんが大好きだったなー。おやつは干し芋をよく食べていたし。あっ、果物もすごくおいしいんですよ!」と食の話が続く。「食べ物がおいしいのは当たり前だったけど、それはすごく幸せなことだったんだな、と茨城を離れてみて分かりました」としみじみ。
人気タレントになり、一二年に「石岡観光大使」に就任、昨年からは「石岡観光特使」として市のPR活動でも先頭に立つ。今年五月、石岡署で一日警察署長を務めたときには、就任式に大勢の市民が詰め掛けた。「私が子どものときは、石岡で芸能人に会ったことなんて一度もなかった。私に会って喜んでくださる人たちを見ていると、うれしい半面ちょっとうらやましく感じたり。不思議な感覚ですね」
毎年九月に市を挙げて行われる一大イベント「石岡のおまつり」は昨年、今年と二年連続で見物に来た。「昨年は九年ぶりくらいだったんですが、私に気付いて見物人が集まり過ぎてしまって。副市長さんが『今年は警護を付けるから』と言ってくれて、着いてみたら十五人くらい警察官が来てびっくり! 逆に目立って仕方がなかった」と苦笑する。名実ともに石岡一の有名人だ。
思い出の場所は、自宅から歩いて五分ほどの公園。「中学生くらいまでよく遊びに行っていましたね。野球をしたり、小山があるので段ボールで滑り降りたり。児童館があって、トランポリンでも遊んだな」。楽しかった思い出は尽きず「この公園は今でも夢に出てきます」と懐かしむ。
渡辺さんらの必死のPR活動にもかかわらず、茨城県は民間会社の「都道府県魅力度ランキング」で、ただいま三年連続最下位中。「ここまでくると全国民にネタにされている感じですね。最下位は茨城でしょっ、ていう。逆に茨城は愛されてるなと感じます」と余裕しゃくしゃく。しかし本音は「めっちゃ悔しいですよ! 次は見てろよ。一位取ってやるから」。
女優の仕事が忙しくなってきたが、本業のお笑いにも力を入れたいと考えている。「来年は、個人のお笑いライブを、ぜひやりたい。必ず実現させます!」とお笑いの意地をみせる。 (成田陽子)
<わたなべ・なおみ> 1987年10月、台湾生まれ。日本人の父と台湾人の母のハーフ。生後間もなく石岡市に移り住んだ。子どものころから芸能界に憧れ、石岡中卒業後に吉本興業のタレント養成所「NSC」に入所した。2007年9月、ピン芸人としてデビュー。翌年、米女性歌手ビヨンセのものまねで一躍人気タレントに。最近はお笑いだけでなく女優としても活躍。初主演映画「五つ星ツーリストTHE MOVIE」が7日に公開された。
(東京新聞)
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