■たばこと同じ危険レベル
この調査報告は26日、がんに関する専門医学誌「ランセット・オンコロジー」の電子版に掲載された。欧米メディアの報道によると、IARCの研究者が、世界中で発表された約800件の研究論文を精査した結果、「加工肉の摂取が大腸がんを引き起こすことを示す十分な証拠が得られた」という。
肉を塩漬けや発酵、薫製などで加工した幅広い食品が対象に含まれ、コンビーフやビーフジャーキーも該当する。IARCは発がん性を5段階で評価しており、加工肉を最高レベルの「グループ1」に分類した。たばこやアスベストのほか、ディーゼル車の排ガスやホルムアルデヒドといった発がん性物質と同じレベルだ。報告書は「摂取量の増加に伴って発症リスクは高まる」とし、摂取量を抑制する必要があると結論付けた。
■メカニズムは「不明」
赤身肉についても、「大腸がんのほか、膵臓(すいぞう)がんや前立腺がんとの因果関係を示す証拠がある」と指摘。評価レベルで2番目に高い「グループ2A」に分類し、1週間に500グラム以上食べないよう警告している。
ただ、加工肉の摂取によって発がん性が高まるメカニズムについては解明されていないとし、「加工や調理の過程で生成される化学物質が影響している可能性がある」との指摘にとどまっている。加工肉の安全な摂取量も示していない。
また最高レベルに分類しながら、加工肉の過剰摂取が原因のがんの死亡者は世界で年約3万4000人で、喫煙を原因とするがんの死亡者の100万人、アルコール摂取の60万人、大気汚染の20万人に比べると「かなり少ない」とのデータも示した。
■「データ歪曲」「比較不適切」
現代社会の食生活を根底から覆しかねない衝撃的な報告だが、あいまいな点も多く、重大な影響を受ける食肉業界は一斉に批判の声を上げた。
北米食肉協会(NAMI)は、「最初から特定の結論を導き出すため、データを歪曲(わいきょく)した。肉を含むバランスのとれた食事の利点をまったく無視している」との声明を発表。バリー・カーペンター会長は、メディアに「IARCががんの原因にならないと明言しているのは、ヨガの際にはくパンツに含まれる化学物質だけだ」と語り、何でも発がん性に結びつける姿勢を批判した。
さらに、欧米メディアは「発がん性が明確になっている化学物質を含むたばこと、加工肉が同じレベルにあるという比較は極めて不適切である」といった専門家の声を紹介し、報告に懐疑的な見方を示している。
ネット上にも消費者の戸惑いの声があふれている。
「たばこも酒もやめたのにベーコンを握りしめて死ぬしかない」「われわれは科学を放棄せねばならないという現実に直面している」
(産経新聞)
このニュースで、加工肉を食べなくなった人が増えただろう。
WHO発表だから嘘はないだろう。
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