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2015年11月13日金曜日

ネットで向精神薬を転売、容疑の薬剤師逮捕 兵庫県警

 インターネットを通じて向精神薬を販売したとして、兵庫県警生活経済課は12日、奈良市の薬剤師、河原康平容疑者(40)を麻薬取締法違反(営利目的譲り渡し)の疑いで逮捕した。県警によると、河原容疑者は向精神薬などを販売したとして、6月に逮捕した小岩井由香被告(55)=同法違反罪で公判中=の主な仕入れ先だった。

 逮捕容疑は今年1月11日ごろ、小岩井被告に「ラボナ錠」など向精神薬80錠を4200円で販売した疑い。

 県警は小岩井被告の捜査過程で、仕入れ先として2014年まで大阪府豊中市で薬局を経営していた河原容疑者が浮上。自宅を7月に家宅捜索し、向精神薬など約1万錠を押収した。

 河原容疑者は薬局閉鎖後も在庫をネットで転売を続け、これまでに小岩井被告に約4万4千錠の薬を約280万円で販売していた。ほかにも数人に転売しており、「店よりもネットのほうが高く売れた」と容疑を認めているという。

 一方、県警は小岩井被告からネットで薬を購入した約120人のうち少なくとも6人が死亡していたことを確認。いずれも亡くなる直前に小岩井被告からの購入記録があり、うち4人は向精神薬の過剰摂取で生じる薬物中毒を原因とした自殺だったという。

 一連の事件による逮捕者は河原容疑者で5人目。中には医療費が原則無料になる仕組みを悪用して入手した向精神薬を小岩井被告に転売していた生活保護受給者もいた。
(日本経済新聞)

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