日産によると、10月28日午後1時ごろに静岡県伊東市の国道135号線で、当該車両がトラックに追突する事故が発生。その際、タカタ製の助手席用エアバッグが異常破裂したとみられ、助手席に乗っていた女性は頭部と左腕にけがをしたという。
日産は今年5月、問題の部品である「インフレ―ター」(エアバッグを膨らませるためのガス発生装置)の気密性に問題があるとして、当該車両を含む助手席用エアバッグ搭載車約32万台のリコールを発表。当該車両の持ち主は8月に販売会社に車両を持ち込んで点検を受けた。その結果、気密性に異常がみられなかったという。このため、優先度が低いとして、所定の対応としてそのまま使用を続けてもらっていた。
日産は今回の事故を踏まえ、気密性に異常がみられなくても交換部品が届くまでエアバッグの作動を停止させる措置を講じる。気密性に異常がないと判断された10万2000台の顧客には再び連絡を取るとともに、まだ持ち込まれていない約20万台の顧客にも早急に部品交換するよう呼びかける。
気密性に異常がみられた場合は、エアバッグが異常破裂に及ぶリスクが高いとして部品をすぐ交換するか、エアバッグの作動停止措置を講じていた。タカタ製エアバッグによるリコール対象台数は世界で4000万台超に膨らんでおり、交換部品の供給が追い付いていない。気密性に異常がない場合に使用を続けてもらっていた背景には交換部品の不足もあるとみられる。
海外については、欧州は日本と同様の措置を講じているため、日産は「今後、しかるべき策を打っていく」としている。米国では米当局からの指示で全て交換する対応をしている。
タカタの広報担当者は日産から連絡を受けた。けがの原因が弊社の部品によるものかどうかを確認中」としている。
*内容を追加して再送します。
(白木真紀 編集:石田仁志)
リコールで点検も、部品を交換しないで、異常破裂はお粗末だろう。
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