北朝鮮産マツタケの不正輸入事件は12日、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)議長の次男逮捕に発展した。
専門家によると、逮捕された許政道容疑者(50)は総連傘下の企業経営という重要な役割を担っていたとされる。京都府警などは本国の関与を示唆する「最高機密」ともいえる文書を押収しており、解明が困難とされてきた北朝鮮の外貨獲得策の一端が明らかになった。
東京都足立区の許容疑者の自宅マンションには12日午前6時40分頃、段ボール箱などを手にした捜査員約10人が次々と入った。自宅で逮捕状を執行され、同7時過ぎに捜査員とともに出てきた許容疑者は、帽子にマスク姿。捜査車両に乗り込む際、取り囲んだ報道陣に「冤罪 ですよ。冤罪」と、落ち着いた様子で語った。
府警などがこのマンションなどを初めて捜索したのは昨年5月のことだ。自宅や、許容疑者が経営する貿易会社の一つから、大量の資料やパソコンが見つかった。捜査関係者によると、押収物は、マツタケ不正輸入に関わった疑いがもたれている総連傘下の貿易会社「朝鮮特産物販売」(朝特=東京都台東区)の過去10年を超える取引書類が中心だった。
文書の大半がハングル表記。数か月かけて翻訳・解析した結果を見て、捜査員らは息をのんだという。
マツタケ取引に関する文書には、北朝鮮の業者名と朝鮮労働党の名称が並び記され、「金正日 将軍様の意向」とする記載が随所にあった。
ほかにも、2006年10月の全面禁輸で、総連や朝特は経済的苦境にあるが、それでも外貨獲得を誓う、という趣旨の内容も記されていたという。
その生々しさに、ベテラン捜査員も「本当に国ぐるみでやっていたのか」と驚いた。
(読売新聞)
北朝鮮の外貨獲得のために、朝鮮総連が関与したマツタケ取引のようです。
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