【ニューヨーク=黒沢潤】サッカー国際大会をめぐる汚職疑惑で国際サッカー連盟(FIFA)関係者ら14人が米国で訴追されたのを受け、事件との関連が指摘された米スポーツ大手ナイキが戦々恐々としている。一方、FIFAのスポンサー企業からは痛烈な批判も飛び出している。
米司法当局によれば、ナイキは1996年、シューズやウエアなどをブラジルの代表チームに10年間提供する見返りに、1億6千万ドル(約198億円)をブラジル側に支払うことで合意した。
また、「マーケティング費」の名目で4千万ドル(約40億円)支払うことでも合意していたという。
ナイキは当局の指摘を受け27日、「ビジネスでもスポーツの場でも公平さが大事であり、われわれは贈収賄などに強く反対する」と強調。その上で、捜査に全面的に協力する姿勢を示した。
一方、FIFAのスポンサー企業である清涼飲料大手のコカ・コーラは、「(汚職疑惑について)繰り返し懸念を表明してきた。(FIFAは自らの)使命に泥を塗った」と強く批判した。同じく独アディダスもFIFAに対し、コンプライアンス(法令順守)の基準を策定すべきだと苦言を呈した。
2018年W杯のスポンサーを務めるベルギーの飲料大手アンハイザー・ブッシュ・インベブは、捜査の進展を注意深く見守っていくと強調。同じく米マクドナルドも「事件をとても懸念している」との声明を発表した。
(産経新聞)
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