箱根山(箱根町)の大涌谷周辺で続く活発な火山活動で、県温泉地学研究所が捉えた火山性地震の総数は14日、2500回を超えた。温地研がこれまでに観測した群発地震の中で2番目に多く、最多の2001年に迫っている。国や県、町は同日、火山防災協議会を開き、現在は2(火口周辺規制)の噴火警戒レベルが3(入山規制)に引き上げられた場合の対応を確認した。
微小な地震も捉える温地研の観測で火山性地震が増え始めたのは、1日の発生回数が102回を観測した4月26日から。その後、増減を繰り返し、最多は5月10日の369回。14日は午後7時現在で178回に上り、午前中に大涌谷や付近の二ノ平で震度1~2相当の揺れが4回あった。
温地研によると、火山性地震の総数が約4200回と観測史上最多だった01年の活動期間は約4カ月。次いで多かった13年の地震活動(総数約2200回)は約2カ月間に集中した。今回は19日目で2500回を超えており、発生のペースは01年をも上回っている。
原田昌武主任研究員は「今回の地震活動は01年や13年に似ているが、噴気や地殻変動なども含め程度が大きくなるスピードが速い」と警戒している。
この日の火山防災協議会はこうした現状も踏まえ、限られた関係機関による初のコアグループ会議となった。新たに火山性微動や低周波地震が多発すれば警戒レベルを3に引き上げ、現在は半径300メートル以内の避難指示エリアを同1キロ以内に拡大する方針を確認した。
噴火により噴石が飛んでくる恐れがあるためで、エリア内の住宅5軒、旅館・保養所14軒、別荘6軒の居住者らを対象とした避難所を付近の体育館や中学校に開設し、県道の通行止め区間も拡大する。小規模な噴火が起きた場合も同様の対応になるという。
(神奈川新聞)
火山性地震の回数が増え始め、レベル3になりそうだ。
いつ小規模な噴火が起こっても、おかしくないようだ。
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