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2015年5月25日月曜日

歴史認識問題2


ポツダム宣言「読んでいない」 首相発言、波紋 自身の歴史観、隠す意図か

 安倍晋三首相が20日の党首討論で、1945年のポツダム宣言を「つまびらかに読んでいない」とした発言が波紋を広げている。先の大戦に関する自身の歴史観を隠す意図とみられかねないほか、「戦後レジーム(体制)からの脱却」を唱える首相が「戦後の世界秩序の原点であるポツダム宣言を熟知していないのは問題だ」との声も上がっている。

 共産党の志位和夫委員長は党首討論で、ポツダム宣言のうち日本の指導層による「世界征服」に言及した第6項と、1943年のカイロ宣言の履行を求めた第8項を引用し、「間違った戦争だったという認識を認めないのか」とただした。

 首相は「つまびらかに読んでいないので、承知していないから論評は控えたい」と答弁するにとどまった。想定外の質問だったようで、政府高官は党首討論後「間違った戦争かという質問自体がおかしい。正しい戦争ならやっていいのか」と猛反発した。

 今回の答弁の根底にあるのは、戦勝国が持つ歴史認識への首相の違和感だ。首相は2013年の国会答弁で「東京裁判という、いわば連合国側が勝者の判断によって断罪がなされた」と主張している。今夏の戦後70年談話では、村山談話が認めた「植民地支配と侵略」の文言を踏襲しない意向だ。

 また、「戦後レジーム」について首相は、今年2月の参院本会議で「7年間の占領時代につくられたわが国の基本的な仕組み」と説明したが、占領を確定させたポツダム宣言こそ戦後体制の起点のはずだ。(東京報道 佐藤陽介)
(北海道新聞)

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