「上から幸太郎」で本領発揮だ。早実のスーパー1年生・清宮幸太郎一塁手が、西東京大会4回戦の府中西戦で先制打を含む2二塁打3打点の大暴れ。チームを16強に導いた。前日(18日)の夏デビュー戦(東大和南戦)はポテン安打1本のみ。怪物らしからぬ硬さも見られたが、「相手よりも自分の方が上と思って」という気合で、3年生エースを粉砕した。20日の対日野戦(八王子市民)で待望の一発が見られるか。
清宮のバットから、初めて夏空に快音が響いた。初回1死二塁。真ん中内寄りの甘い直球を捉えると、低いライナーが左中間を真っ二つに割った。
「昨日の(ポテンヒット)は安打にカウントされない。やっと1本出た、という感じ」。自身認定では“初安打”。先制点を叩き出し、二塁ベース上で笑みがこぼれた。
2回無死一、三塁では外角直球に反応。左翼線へ2打席連続の二塁打を放った。ともにレフト方向への打球だったが「来た球を打ったら勝手に逆方向に飛んでいった」と言う。
次々と飛び出す奔放な「清宮語録」も本来の姿が戻った証しか。「昨日はあんなぶざまなバッティングをしてしまった。今日は『やってやる』という気持ちだった」
夏初戦となった18日の東大和南戦。「硬くなった」。怪童が夏の魔物に襲われた。初安打初打点こそマークしたが、ポテンヒット1本だけ。試合後はグラウンドで1時間振り込んだが、大事なのは「技術」じゃなく「ハート」だと、分かっていた。
心に決めたのは「上から目線」だ。「勝手に自分で力を入れて本気でいってしまった。相手投手より自分が上と考えて、どんな球でも来いと思った」。その言葉通り、相手エースをノックアウトした。
球場には前日を500人上回る4000人が詰めかけた。ファンを盛り上げたが、バットに込めた思いは並々ならぬものがある。早実は甲子園第1回大会に出場したレジェンド校。数々の名選手を輩出したが、清宮はある共通点を意識している。
「高校時代は王さん、荒木さん、斎藤さん…みんなピッチャーでした」。新たなスター候補はスラッガーとしてのプライドを持つ。大会前、こう明かした。「『早実でバッター』というのはいない。そこで自分は先輩たちとは違う注目をされたい」
マウンドではなく、バッターボックスのひと振りで魅せる―。WASEDAを胸につけた、どんな先人とも違うオンリーワンの存在を求めている。
そのために足りないものは、ただ一つ。ホームランだ。20日の5回戦・日野戦に向け「夏はチームとしてつなぐことが大事」と言ったが、それじゃ満足はできない。「もちろん狙えるところでは狙っていきたい」。この言葉が、怪物と呼ばれる16歳の本音に聞こえた。(神原 英彰)
(スポーツ報知)
凄いね、まだ1年生なのに。
清原を超えるか、楽しみ。
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