ところが、今年5月から離婚法が大幅に簡素化されて裁判所の管轄から離れ、必要な別居期間も夫婦合意の離婚であれば6カ月に短縮されたのである。
さて、離婚法の簡素化は当然ながら離婚の急増をもたらした。中でも多いのは44~54歳の年齢層で、男性の年齢が平均44歳、女性の年齢が41歳だ。結婚後、それほど年数がたっていない夫婦が多いという。
それよりも驚くべき現象は、65歳以上の離婚請求が激増したことである。日本でも「熟年離婚」という言葉があるが、なんと離婚請求の20%は65歳以上の夫婦からだという。
65歳以上の夫婦からの離婚請求は、1995年には全体のわずか5%だったから、その割合は20年間に4倍に増えたわけだ。洋の東西を問わず、年をとって我慢し切れなくなるとは、結婚とは初めから「非常な忍耐を伴う重荷」なのかもしれない。
生涯をともに暮らす夫婦は、英雄的なまでに我慢強さを持った夫婦だともいえる。(坂本鉄男)
(産経新聞)
特別に離婚が増えているわけではないだろう。法律と事実婚の差が解消されただけなんだろう。
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