ページビューの合計

2015年9月27日日曜日

【外信コラム】非常な忍耐を伴う重荷なのかも…イタリアで65歳以上の離婚激増

 昔、カトリック教がイタリアの国教であった時代には、結婚とは「生涯解消のできない聖なる取り決め」であった。イタリアが共和国になって離婚法が成立した後も、過去40年間は離婚には裁判所の判決と最低3年間の別居が必要であった。

 ところが、今年5月から離婚法が大幅に簡素化されて裁判所の管轄から離れ、必要な別居期間も夫婦合意の離婚であれば6カ月に短縮されたのである。

 さて、離婚法の簡素化は当然ながら離婚の急増をもたらした。中でも多いのは44~54歳の年齢層で、男性の年齢が平均44歳、女性の年齢が41歳だ。結婚後、それほど年数がたっていない夫婦が多いという。

 それよりも驚くべき現象は、65歳以上の離婚請求が激増したことである。日本でも「熟年離婚」という言葉があるが、なんと離婚請求の20%は65歳以上の夫婦からだという。

 65歳以上の夫婦からの離婚請求は、1995年には全体のわずか5%だったから、その割合は20年間に4倍に増えたわけだ。洋の東西を問わず、年をとって我慢し切れなくなるとは、結婚とは初めから「非常な忍耐を伴う重荷」なのかもしれない。

 生涯をともに暮らす夫婦は、英雄的なまでに我慢強さを持った夫婦だともいえる。(坂本鉄男)
(産経新聞)

 特別に離婚が増えているわけではないだろう。法律と事実婚の差が解消されただけなんだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿